113.《 うんこドリルの日 》 2024/2/21 

文字数 1,560文字



「うんこ漢字ドリル」から始まった文響社のメガヒット学習シリーズ「うんこドリル」は1000万部発行に達しているそうだ。
2017年には流行語大賞候補になったこともあって、「うんこドリル」の存在はぼくでも知っている。文響社の企業コンセプトが面白いのでそのままご紹介する。
引用・・・
「大人があまり積極的に近づかない傾向のある「うんこ」という言葉ですが、子どもたちにとっては口にするだけで楽しくなってしまう魔法の言葉です。「うんこドリル」とはその名の通り、「うんこ」という言葉の不思議な魅力をフル活用してつくった勉強ドリルです。勉強を「楽しいもの」に変えていく。子どもたちが勉強を「好きになる」。子どもたちの目線で考え、子どもたちの味方になることを最重要に思って作られています。」
・・・引用終わり

バリバリの高齢者夫婦にはうんこ本ドリル実態に接する機会もなかったが、孫と生活を共にするようになってとうとう劇的な初対面があった。
孫の学業成績は「普通」のレベル、可もなく不可もないがその代わり休日は野球にすべてをつぎ込む野球小僧である。
できるだけ孫の生活には口や手を出さない方がいい・・・と考えていたが、あまりにも勉強嫌いなので妻が堪忍袋の緒を切った。
それ以来、孫は毎日学校から帰ったらすぐに妻と一緒にお勉強することになった、その教材が「うんこドリル」である。
さて、4月には6年生になる孫だがちゃんと勉強についていってくれるといいのだが。

噂には聞いていた「うんこドリル」を実際にこの手にしてみてみると、「うんこ」に関わる話題に終始しているわけでもない。そりゃそうだろう、学習教材なのだから。
うんこ先生のイラストが目立つくらいだ、うんこ犬というキャラクターもいるらしい。

と、ここまで「うんこ」を12回連呼してきている。
意外と気にならないものであることに気が付いた。
目的は手段を美化し無臭にするのである。

そんな我が家の「うんこ」ブーム真っ最中の日曜日、自治会から回覧板が回ってきた。
愛犬家の方々へのお願いという項目で次のような通知があった・・・
「犬には散歩に出かける前には、必ず用を足させておいてください (他の人が犬の排泄に迷惑するからなのだろう)」という意味合いの内容だった。
これを書いた人は犬のことを知らない人だねと、夫婦で頷き合った。
犬は我慢できなくて用を足すのではない、マーキングすることが目的で最後の一滴を振り絞って用を足す、何度も繰り返して。
その流れで、外で「うんこ」をすることは考えられるけど‥‥とここまで書き記していて「うんこ」がすこし匂ってきた。
低次元の話をすると、やはり「うんこ」は臭いのだ。

ここで反論。
うちの愛犬COCOは散歩中(外出先で)決して用を足さない、じっとじっと我慢してお家に帰る、だから玄関前にトイレをセットして散歩に出かける。
何もCOCOだけではない、ご近所のMIUちゃんもそうだと聞いている。
このように犬という大きな括りですべてを断罪すること自体が基本的な間違いである、人間界においてもその誤謬はよく目にするにもかかわらず人間は過ちを繰り返す。
多様性が尊重される今のご時世になってきているのであるから、ペットにも多様性の権利を認めてほしいものである。
多様性の問題は別途検討することにして、犬にお説教する人間様に訊きたい:
外で用を足したことはないのですか? 
道端に煙草の吸殻を投げ捨てていませんか?
菓子袋の切れ端をそっと側溝に放り捨ててはいませんか?
紙コップを自販機の後ろに隠したことはないですか?
シネコンでポップコーンをばらまいたままにしたことはありませんか?

そんな人たちにお勧めするのが「うんこドリル」、劣化中の日本人すべてにお勧めします。

いつもCOCOの味方であり続けると改めて誓う 今日である。
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