23.《 涵養の日 》  2022/6/22

文字数 764文字




【水が自然に染み込むように、無理をしないでゆっくりと養い育てること】を涵養という。

美しい言葉でもあり、よくよく考えれば残酷な言葉にも受け取ることができる。
高齢になるほどに涵養の精神はその重みを増し、隠しようのない品性・佇まいを醸し出す一方、
高齢になるまで涵養の精神を持てなかったとき、ただの老人ならまだしも貧相な心根よと人から疎んじられることになる。
《ゆっくりと水が自然に染み込むように》ということなので、高齢になって急に涵養に目覚めても時すでに遅しなのがダブルショックでもある。

しかし、人間の涵養は自然発生するのではない、だから何かを始めない限り「涵養」には決して到達しないのも涵養の特徴らしい、面倒くさい話ではないか。
面倒くさい話に気づくのもサンデー毎日高齢者ならではの特権だ、ここは気づいたことに素直に感謝しよう。
では、何を養い育ててみようか?
現在養い育てているものとしてビーグル犬COCOがいるが、そういう意味で「涵養」は使用しないだろう、おそらく。
涵養する対象は、目には見えない概念のようなものに違いない、例えば「寛容」とか・・・。
ついこの間、僕は「寛容」を自身初体験したわけなので、これからも折あるごとに「寛容」を水が染み込むように無理せず養い育ててみよう・・・そう決心し、実行している。

例えば・・・
日本銀行総裁に家計は物価値上がりに対応している
・・・と断じられても、
元総理にその日本銀行って政府の子会社だ
・・・と言われても、
総理に貯金するより投資で儲けましょう
・・・と誘われても、
ロシア大統領が自分を棚に上げて他国をナチ
・・・と誹謗しても、
アメリカにとって銃は建国の礎だと
・・・自己弁護されても、
給付金は早く配ることが大事だと
・・・開き直られても、

すべてを「寛容」する・・・・あ~あ、
寛容の涵養に努める今日である。
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