82.《 賄いの日 》 2023/7/19

文字数 1,591文字



「サンデー毎日 ㊗100」、
働き止めから始まったサンデー毎日が100ヶ月(8年と4カ月)を超えた。
100ヶ月の節目に、この間のターニングポイントと呼べる出来事を整理しておこう。
◆家族犬ビーグルが二代目から三代目COCOに世代交代した。
◆父親の介護を終え自分の始末に取り掛かった。
◆平均健康寿命を超え、加齢による健康被害が頻発するようになった。
◆次男一家が同居することになり、また大家族に戻った。
◆66話「LVが終わった日」で説明したようにホノルルライフを終了した。
これらの出来事はすべ否定的なものではない、それぞれが互いにカバーし合って良好な方向に向かっているいるように思えて仕方がない。
例えば:
ビーグル犬の行く末を心配しなくてよくなった、ぼくの代理となる家族が増えたから。
家事が増え老体にはヘビーだけど、アスリート卒業の身には格好の運動になっている。
COCO養育、健康被害、家事増大を考えれば、そもそもバカンスの余裕はない。
かように 生まれつきの楽観主義だけは加齢の影響を受けることなく健在なのが愉快だ。

現在 サンデー毎日タイムスケジュールはだいたい次のようなものだ:
4;30 起床、40分ストレッチで健康被害の進行を阻止する(サマータイムはフリー・ジョグ)。
5:30 担当の朝ごはん調理開始、洗い物・後片付け・キッチン清掃が終わるのが8:00前後。
8:00 ストレッチPART2を9:00まで。
ここからはフレキシブルなスケジュールになる。
週に2~3回唯一の趣味となったシネマ鑑賞、シネマレビュー・ブックレビュー作成、毎日新聞掲載の数独解読、COCO散歩、健康被害通院治療。
16:30 夕食の補助、と言っても調理器具の洗い、ぬか漬けの出し入れ、食卓準備程度、決して妻の領域に入り込むことはない。
大家族になってから夕食はお肉中心のメニューが多くなったのは仕方ないが、7人前を考えて用意する妻の苦労は計り知れない。毎日7人が一斉に夕食を取るとも限らないので、何回かに分けての配膳も大変である。
対して、ぼくの担当する朝ごはんは出来上がり6:30目安で準備するのでいくぶん楽であるし、メニューも定番化している。パスタ料理、サラダ・ハムエッグ、スープ・ミニサラダがメインで、ピザ、パンケーキがそれらに次ぐ。大家族以前、朝の定番だった和食は食器が多く後片付けが面倒なので少し控えている。

では、夫婦二人のお昼ご飯はどうなのか? というと・・・
大家族以前は二人が好き勝手、まだアスリートとしての矜持があったぼくは原則お昼抜きでダイエットしていた、。
今、お昼ごはんはSDGs、食品ロス回避が第一義になった。
孫たちのお弁当の端切れ、前夜のお惣菜など残り物を食べる、毎年手作りしている らっきょ、梅干しの出番でもある。
先日も朝定番のトマトスープの残りに、これまた余りものの冷えた御飯を入れミラノ風リゾットもどきを作ってみた。なんとこれが美味しい。
夫婦のお昼ご飯をレストランの「賄い飯」に例えるなら、定説通り裏メニューの賄い飯は旨い、いつかこのメニューを本番にしてみようと思っていた。

トマトスープは小学5年の孫の大好物、寝ぼけたままの朝は食が細いけれどトマトスープはいつも完食してくれる。怪しげなリゾット(もしくはトマトおじや)を拒否されるといやだなと思い、この賄いメニューをデビューさせるのを躊躇していた。

今朝、満を持して賄い飯「トマトスープリゾット」が表メニューになった。
全員美味しそうに平らげてくれてほっとしたのだが、不思議なことに肝心のぼくはあの賄い飯のほうを懐かしく、いや美味しかったとすら思っていた。
ちょっとだけ残ったたスープと御飯、少ないリゾットを夫婦で分け合って食べた感動が忘れられない。
「やはり裏に置け賄い飯」。

残りの日々を賄い飯のように陰で輝く存在でいたいものよと念じる 今日である。
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