ルッコラ コン フジッリ (2023-134)
文字数 273文字
初めてルッコラを食したのは40年近く前、ミラノに出張した折、KARTLL社のロカテーリ氏との夕食の席だった。
文字通り血の滴るフィレステーキの上にギッシリと敷き詰められた葉っぱがルッコラだった。
「これはロベスピエール・コン・ルッコラっていうんだけど、意味わかる?」 ときた。
世界史が得意だった僕には失礼な質問だ。
「さすれば、この肉はちょん切られた首か」と答えた。
一瞬食欲がなくなったが、ルッコラの苦みのある味は記憶に残った。
今朝は少しだけ牛肉を添えてルッコラのお味を引き立ててみた。
フジッリは野菜トマトソース仕上げ、ちょっとだけミラノを思い出した。