第百十一話 ファスナー ※ちょいエロ
文字数 375文字
服の「
やーん!(身もだえ)
いまだったら、ワンピースやスカートのファスナー自然に下りちゃうとか、ただの赤っ恥でしかない。
服が古くなったか、着てる人の体型が変わったか(膨張したか!)、その両方か。
がっかりきのこ。
「井筒はファスナー下りないの」彼からのメッセージ。
「下りるよ。下りっぱなし」ほんとは下りないけど、ここはフィクションでもこう返すべき。
「でしょ」と彼。
「いや、やっぱりだめ。自然になんて」と彼。
「おれが下ろす」
「業平くんのは下りないの?」
「井筒に下ろしてもらいたいな」
「下ろす! 下ろす!」
バカップル。
おかげで、ふつうにファスナーを下ろすときも、上げるときも、
彼の手を思い出してしまうようになった。
業平くんもそうだといいな。