第百十八段 イッツ・ア・スモール・ワールド
文字数 443文字
という組織があるらしい。
何の略?
「ワールド・ゼツリン・アソシエーション」
世界絶倫協会。
ZRだけ日本語。
「ちがう」真剣に言う。
「世界に通用するの。共通語。
スシ、ジュードー、モッタイナイ、ゼツリン」
例によって笑いすぎて腹筋崩壊して、やっと落ちついてgoo辞書を引いてみたら、
「うそっ?! ほんとだ!!」
「ね」
皆さまご存じでしたか? なんと、ゼツリンに当たる英語は存在しないんです!!
「絶倫な人」という意味で「スタリオン(種馬)」とか言ったりするだけらしいです。
恐るべし日本語。
さすがウタマロの国(洗剤じゃなくて「枕絵」のほうね)。
また一つ賢くなった私だった。
この知識を生かすチャンスはどこにあるのかわからないが。
「業平くん会員なの? そのWZRAの」
「当然。次期会長候補」
「『次期』って何、『次期』って。現会長は誰?」
「空席」
「あはは」
「歌もあるよ。『すばらしい、W~ZRA』」
「それ『YMCA』だよね」
「そうとも言う」