保証人

文字数 2,073文字

こんにちは。お疲れ様です。

派遣を退職後、デザイナー・ライターになるために面接に奔走していました。
その甲斐あって、正社員としてデザイン業務とライティング業務を行うことができています。
これも、読んでくださる方々のおかげです。文章を書いても、pv数が上がらなければ、ライターの仕事に就こうとは考えもしなかったと思います。

この小説・ブログ(エッセイに近いのでしょうか)を読んでいただき、本当にありがとうございます。
これからも少しずつ投稿を続けさせていただきたいと思いますので、なにとぞよろしくお願いいたします。

正社員登用ともなると、【保証人】と、言う言葉が出てきます。
私は以前、パチンコ店でアルバイトをしようと思い、父に保証人の欄を埋めてもらったことがあるのですが、結果としては初日に出勤したきり、2度と出勤することはありませんでした。
その直後、中学生の頃から気にかけてくれていた恩師が、私を担いで病院に連れていってくれたわけなのですが、精神的な不調が原因と言い訳をしてしまえばそれまでですが、そんなこと会社には当たり前に関係の無いことで、多大なご迷惑と、無駄な時間を取らせてしまいました。
本当に申し訳なかったです。

父には、約束を反故にするクズな人間。と、見られていたことでしょう。
ですが、正直なところ清々していました。
私は何度も約束をコケにされ、その度に親戚から嘲笑の的となり、近所の方々からは井戸端会議のネタ探しと答え合わせ、暇つぶしのために根掘り葉掘り嫌なことも聞かれても、我慢すればいいと、ヘラヘラしていればいいと思っていました。
結果的にはそんなことはなかったんです。

私は大人になる手前、10代後半で体に不調が出始めました。
眠れず、常に焦燥感を感じ、環境の違う友達のことを、お門違いに妬み嫉み、高校の卒業も危うくなり、稼がねばお支払いが滞ることから仕事も休まずに働き、それ以前に、父の前では間違ったことを言わないように、祖母の前では息を潜めていたのが、段々と強気に出れるようになっていきました。
当時の私は、我慢を正しいことだと考えていました。

結果的には、我慢なんてしても、問題を先送りにしているだけで、後から蓄積分、滞納した分だけ利息が着いて体を蝕むだけです。
子供はお金もなく、連絡手段もなく、移動の手段もなく、どうしようもないことが多いです。実際に、無力感と虚しさは同時にやってきます。
その後に考えることといえば、楽になりたい。という、逃げ。と、言われがちな感情です。
24歳になった今になって思います。
自分で努力すれば叶うことを面倒くさいと言ってしまうことは、逃げは逃げでも、自分からの逃走だと思います。
ですが、無力な自分が逃げたいと思って、もがいた結果逃げられず、諦めざる負えない状況は逃げではないと思います。
諦めて、低燃費に、虎視眈々と逃げ出す体力を温存しておくことも必要なのではないでしょうか。
私は給食が生命線でした。給食費を払わない家庭でも、給食は食べられましたし、とりあえずでも学校に行けばご飯がありました。
家が不潔で汚く、臭く、清潔感のないみすぼらしい子供でした。同級生にも、親戚にも、近所の方々も、父や祖母にはにこやかに接していながら、弱い立場の子供には、面白さや、異常な者を排除する目的で、悪意の感情をぶつけるだけぶつけてきました。
今となっては、そんなことクソ喰らえです。
私の今の人生に、同級生も、親戚も、近所の方々もいません。居るのは大切にしようと思える人間だけです。
ですが、その渦中にいる時は、子供の頃は、親が世界で、学校が職場、近所の方達はハイエナ、親戚は面白半分に人を弄ぶ天上人に見えていました。
知らないものを理解することはできないように、その渦中、その生活の中では、「大人になれば。」なんてことを考えられるわけもありません。

昔の私に言えることは、ひたすら給食を食べて、汚くても臭くても服を着て寒さを凌くことです。
大人になれば、言い方は変ですが、やられたことはやり返せます。
私はですが、吹っ切ってしまった時に辛い過去に執着するより、大切なことがあるかもしれないと思えるようになりました。
最初は優しく接してほしかった人や、大事にしてくれるはずだったはずの人間に縋り着くことをやめました。そんなことをしなくても、大切にしてくれる人間関係を築くことはできる。と、いうことです。

と、話が長くなりましたが、引越しや、就業、進学の度に思い知らされるのは、まともな感性の親、親族の大切さです。
私は、保証人や、緊急連絡先に、知人や、今までの就業先の店主に頭を下げてお願いしています。
皆さんが快く聞き入れてくれることを、とても嬉しく思うと同時に、とても安心します。
私にはまだ信用が残っているんだと感じるからです。
もし、いなかったらと思うとゾッとします。
家も借りれず、就業もできず、ましてや初めの1歩となる進学も出来なかった人生もあったかもしれないということなので。
私は、その度に信用を失わないように生きていきたいと改めて感じさせられます。
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