作る人2

文字数 783文字

私は美味しいって言ってもらえたら 次は何作ろうかなってなるタイプで、違う物も作ってみようと思う人間なんですけど、それでも最初にレシピを見てちゃんと作ったつもりでも、試作くらいの感じで作って自分で食べて、大丈夫だと思っても 人にプレゼントやら、食べてくださいなんて持っていく時は緊張するし、美味しいの中になにが含まれてるのかななんてkんがえちゃったり、本当は口に合わないんじゃないかなとか考えるんですけど、食べてほしくて作って持っていくのは私なので、強制されたわけではないんですけど、やっぱり美味しいって言ってもらえたら嬉しいし喜んじゃいます。

曾祖母がたまに作ってくれたご飯は正直ちっとも美味しくないし、不味いし、自分でも料理なんて今までの人生したことがないのよ、なんて言ってました。
小学生の頃は何の気なくきいて、まあ食べるしかないと思って、曾祖母から見て、私はどんな顔で食べてたんだろうなって思ったり。
美味しくないのを顔に出していたかもしれないし、無表情で淡々と食べていたかもしれないし、老体で足の悪くなった曾祖母が、人生の中で料理をしたことがなかった人が、小学生の私にご飯を食べさせなといけないと言って亡くなる1ヶ月前に、急性白血病でふくらはぎの細胞が溶けている状態でご飯を炊いてくれていたのを考えると、もっとありがとうって言うべきだったんじゃないかなってたまに思い出すんです。

当たり前になっちゃうと人間って傲慢になっていくし、感謝の気持ちも好意も全部口に出した方が幸せな時間が延長されていく気がしました、周りの人達にちゃんと素直に気持ちを表現できているのかも、伝わってるのかもわからないですけど、曾祖母の美味しいの一言で私は料理をできるようになったので、ちょっとした嬉しい言葉で何かが救われたりしちゃうから、心に余裕があるときくらいは綺麗な言葉を使ってたいです。
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