静寂2

文字数 1,299文字

こういう流れが、人生で数え切れないほどありました。
機嫌が悪い祖母の機嫌をとるために、祖母の琴線に触れない振る舞いをする。それでも機嫌が悪ければ、何かしら理由をつけて、殴り、蹴られるわけです。
父の機嫌が悪ければ、愚痴を聞き、頭の悪い私を否定することで機嫌を収めてくれる。怒鳴り声が聞こえないなら、馬鹿にされる方がマシです。

怒鳴り声がしないだけで、どれだけ安心するか、どう聞こえているのかなんていうのは、発している本人は絶対に気づきません。
自分の体格が人より大きく、声量が大きいわけですがら、本人は、自分が怒鳴られるわけも、殴られるわけもないと思っているから、弱い相手だからできることだとわかっていることでしょう。
祖母と父の言い合いの間に入るのは精神的に疲弊しました。

なぜ父は祖母の保証人になったのか、私には全く理解できません。
自分の子供の人生より、自分の母親の人生にお金をかけることを選び、それが終わると彼女、彼女の子供たちに金銭をかけ始め、当時の私がどれだけ悔しかったか、知る由もないでしょう。

間違いなく言えるのは、父は祖母が大事な人間に見えていた。ということです。
大事な母親が、大事である息子という自分自身に、感謝も謝罪もせず、更に労働もしない。
大事な相手だからこそ、憎しさと悔しさ、誠意で応えてもらえなかったから、自分が負債を負ったのにそんなことすら考えていない鈍感さに、憎悪は100倍どころではなかったでしょう。
怒鳴り、暴力的になるのも納得がいきます。
あの家は、2人だけの世界+ゲスト(私)だっただけです。

更に、祖母と父には、ここだけの話。なんていう概念がないので、言う必要もないのに親戚に向かって、「娘はお前らのことずっと嫌いだった。」と、言ってしまい。
私には兄妹もいないのに、保証人になってくれるような親類達を、ことごとく潰されました。
父が困れば、親戚達に、「あれは頭のおかしい娘が言っていたことで、俺はそんなこと思ってない。」
と、言うことでしょう。


18歳になったら自立しろ、家を出ていけ。アルバイトは絶対にしろ。等など色々なことを言っていましたが、私を育てるのに、金銭的なものだけではない、コストはそんなにかかっていないはずです。
「子育て終了、これからは自分の人生を生きる。」と、言っていたそうですが、そもそも子育てなんてしていない人間の子育て論には合理性の欠片もなく、理想でしかないので、歴代の彼女たちからは「父の倫理観が受け入れられない。」と、「子育てに関わらないで」「なんでそんなこと言うの」と、毎回言われ‪るのも納得がいきますよね。
本当なら、ズレてるな。と自戒するところを、「あいつらは本質がわからない」と、歪んだ受け取り方をし続け、老後には孤独な方になっていることでしょう。

怒鳴り声の録音も、職員の方、福祉労務士さんに、状況を伝える時に役立ちました。

今までの蓄積が昇華されていくことで、私は穏やかな日常を手に入れることができます。
今日は病院に行って、早めに風邪薬をもらってくることにします。

皆様も寒いので暖かくし、湿度を高めてお過ごしください。
首元は冷やさない方が良いですよ。
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