他人様2

文字数 1,108文字

別教室に移されて、何が原因で泣いていたのかと言われ、原因が家なのか、家族なのか、曾祖母が亡くなったからなのか、祖母からの暴力なのか、暴言なのか、父が私の事を見てくれないからなのか、近所の人が気持ち悪いのか、好奇心なのかで色々聞いてくるのに疲弊していたのか、親戚からの嘲笑なのか、学校での女の子たちから遠巻きに見られることなのか、全然わからなかったです。
とりあえず原因としては、その女の子が私の家の事を話題に出していた事なのかと思って、そのことを伝えました。

朝礼やらの時間は自主学習の時間に変わったようで、私と私の家の事を話していた女の子、その取り巻きの女の子たちが呼び出されて話し合いだかなんだかになったんですけど、何を言っても意味がないような気がして、その時の感情を口に出していた気がします。
とりあえずその女の子達には注意喚起がされ教室に返されました、先生は私が家族からまたご飯を提供されていない確認をとって、ご飯持ってきているから少し話題を出した女の子と私でお話して待っててと言われたんですよ、もうどうでもいいやモードになってた私は何にも気にしてなかったし、その子は相当気まずかったというか、面倒くさいことに巻き込まれたなという感じの空気でした。
「そんなに死んでほしいなら、今からここから飛び降りようか。」
3階の会議室で話し合いをしていたので、ちょうどいいかなとも思ったんですけど、その女の子は
「本気じゃなかった、冗談だった。」
って言ったんですよ、まあ他人様ですから、適当なこと言えちゃうし、その適当に集中砲火されて本当に死にたくなっちゃったりするんですけど、相手は遊び感覚で他人の感情で遊んでるんです。
私がそこで飛び降りてたら、なんて言われてたのかしらないですけど、結局私は飛び降りないで、なんやらかんやらあってもここまで生きてます。
他人様の適当で辛い思いして、辛くても我慢しなきゃいけないのかと悩んだりもしたんですけど、噂を流した女の子のお父さん、その少し前にくも膜下出血で事故って、ギリギリのところで救急車で運ばれてたり、入院でお金がかかっていたり、おばあさんが亡くなったり、私の家を貧乏なくせにというのも、自分の家も家計が火の車だったからだったんですよね、だから私が何を言われてもいい話ではないんですけど、言う側も、言われる側も、何かしら原因があって、言葉に表せない感情に押しつぶされそうになった時のはけ口がない人が多くいるんだなって、小学生のくせに知った口きくなと言われるかもしれなかったんですけど、そんな案件でした。

逃げ場ってどこにあるんでしょうね、大人と言われる年齢になっても作るのが難しいですね。
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