卒業生を見送るけれど

文字数 1,058文字

コロナのせいで卒業式が行われないこともある2020年。
しかし、卒業自体はする。
まあ、義務教育で浪人ってのもなかろうよ。
ええ、小学校に不登校の子が居まして。
中学にも籍はありまして。
しかし、やはり登校はしなかったけど。
金に物を言わせて私立高校にぶちこんだ。
と、田舎の情報伝達により教室で一切会ったことのない同級生の事は知っています。
田舎の情報網怖い。
特に親戚に床屋が居ると、それはもう様々な情報が勝手に飛び込んで来るしこちらの進学先も勝手に伝わる。
それが、田舎。
今なら濃厚接触な床屋での会話。
井戸端会議以上に店側は情報が入りそうだにゃ。
客側も、気心の知れた仲だと色々話しますから。
なお、金でぶち込んだけど、金でぶちこんでも登校するかはお察し。
まあ、お金に不自由しないなら良いんじゃない?
コロナ騒ぎで、お金がある人はおこもりも有利だし。
そう、税金を払うにも現金があってこそ。
そして、卒業生を送るパーティーをするにもお金は必要。
料理にお酒にプレゼントに、かなりの出費。
そう。
しかも、運悪く、学部生だけならまだしも、大量の院生の卒業分まで祝わなくてはならなくて。
ひっどいもんですよ、卒業生の多い年に送り出す側に当たると。
日々の「買いに行く弁当を聞いて、後払いで買いに行くパシリ」も人数が多くて大変だった上に金も出ていく。
その年に生まれて、その研究室を選んだせいで、ひっどいもんだ。
送る側って、若いのに大変よにゃ。
歓迎会なんて院生は何もしなかったが、送らせはする。
院生まで進める金のある人は、そう言う性格してやがるぜ。
特に、ドクターまで進むお局さんは。
お局ってだけで何か強そう。
学費は歌舞伎町を仕切って生まれたお金だったらしいので、本気で強い。
お金はあるところにはあるし、反面、搾取される側も居る。
世知辛いのは人の世よ。
政府は早く金を低賃金で働く人へ送れ。
で、プレゼントはビンゴ形式だったのですが、その景品の中に「大人な缶」がありましてね。
それが、院に進む卒業生に当たりまして。
中身を後輩が使う机に置いて行くと言う。
せくさるはらつめんつ!
ウズラの卵的な形のアレが転がっていたり、穴の開いた円柱状の何かがプルプルしていたり、実に変な研究室。
未使用なのか、使用済みなのか。
使用済みだったらバイオゴミにぶち込みます。
なお、円柱状のやつは後に裏返されて鎮座していました。
なんでや。
知らんがな。
プレゼント買い出しに行った部隊の自由度もアレですが、後輩の使う机に放置する先輩も先輩。
そんな、大人しかしない空間での大人なアイテムのお話でした。
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登場人物紹介

作者代理

 
眼鏡でコミュ症な田舎育ち
毒親育ちが故に歪んでいる

イマジニャリーフレンド

 
モフやかなツッコミ役

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