心臓を捧げよ(物理)

文字数 1,053文字

他大学からの
「生きた豚の心臓を取り出して寄越せ」
と言う要望に対して、豚を丸洗いしなければならなかった辛さを吐き出します。
ハツじゃ駄目にゃのか。
それで良かったなら、こちらは朝っぱらから冷たい水で百数十キロ(必要な麻酔の量を決めるのに量った)ある豚を洗わされる必要もありませんでしたわ。
勿論、手術をする場所まで豚舎から運ぶのもやらねばならない。
そして、これは研究室の当番とは別。
つまり、折角の休みが潰れるクソ作業。
自分たちの研究とは全く関係のない力仕事で一日が潰れるクソ作業
せめて、洗う作業位は研究する人が手伝えば良いのににゃ。
それな!
自分は汚れ作業を一切せずに、心臓待ち。
壁の端に住む子供らを犠牲にして贅沢をする支配者のやり方だ。
何という例えだ。
そして、手術自体は外科研究室がやるのですが、その間クソ寒い廊下でつなぎと長靴姿で待機。扱いがひっどいもんです。お礼すら言わねえもん、依頼者。
それでも、毒親育ちは受け入れていましたが。
今書き出してみて、その扱いの酷さに気付きましたわ。
労働力の搾取、たまったもんじゃない。
搾取する側は、痛い目を見て欲しい、切実に。
給料は出る技術研修生の方がよっぽどマシなんじゃ……
そして、心臓を捧げた豚の処理もこちらでやる。
しかも、ハゲの准教授(以下ハゲ)が臓器ごとにサンプルとれとか言うから拘束時間が増える増える。
ハゲは指示するだけで、大変な解体は学生だけで。
おかげで、豚の解体は慣れました。
慣れたくも無いのにハゲのせいで経験値が溜まりました。
ハゲハゲあんなのヤダ。
その後、バラバラになった豚を袋詰めにして各々の重さを量り、重さを専用用紙に記入して冷凍。
その処理費(重さによって変動する)も我が研究室持ちと言うことだ。
つまり、ハゲが他大学に良い顔をしたかった為に学生は一日が潰れ、研究費は減り、ハゲが良い思いをして終わる。
あーなーたーに
こころはありますかー

液体窒素で凍らせて電動ノコギリで解体。
心の凍った犯人さん、放送事故レベルですか?
 
そうか、ならば我が心は動かなすぎる辺り液体窒素レベルで冷えっ冷えだったのだろう、うん。
作業ですよ、豚を万能包丁とノコギリ(手動)で解体するのなんて作業です。

動じません、心は揺れません、毒親育ちに心は不要だったから。

無かった……心が無かったよ……
毒親育ちに心は不要!
傀儡で居なければ命の保証もない!

 
餌と引き換えに従順な家畜になるか、反抗して飢えた狼となって死ぬか。
その選択を産まれた時から突き付けられる、それが毒親育ちです!
覚えとけゴルァ!
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登場人物紹介

作者代理

 
眼鏡でコミュ症な田舎育ち
毒親育ちが故に歪んでいる

イマジニャリーフレンド

 
モフやかなツッコミ役

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