禿色 暗号

文字数 604文字

研究室にはコピー機もありまして、コピーする際にはお金を入れる代わりに「個人に割り振られた番号と暗証番号を入れる」ことによって後で纏めてコピー代を払っていました。
今流行りのキャッシュレスってやつにゃ。
管理は研究室ですから、小銭が溜まっても誰が纏めるんだって話ですから。
しかし、学生はお金を使いたくない、だからハゲの番号と暗証番号でコピーを取る。
それ、ハゲの許可は得ているのかにゃ?
まさか。
日々、タダで使える労働力として個人的な雑用に学生を使ってきたハゲですよ?
学生からしたら「コピー代位安いもんだろ」位にしか思っていません。モノクロなら5円ですし。
確かに、百枚刷ってもワンコイン。
無償で肉体労働させるハゲのやり口に比べたら可愛いもんにゃ。
可愛いも可愛い、可愛過ぎですね。
なお、ハゲが定年退職する少し前に「ハゲがつかえていたせいで准教授だった現教授(以降、教授表記)」は、
 
「俺、勝手に使われるの嫌だから」
 
と言って、使った分払う方式から、年間纏めて同じ額を平等に払う方式にチェンジしました。賢いですね。
教授にはバレてるww
ハゲは、良くも悪くも気にしないオッサンでしたから。
まあ、学生に礼をしない分金はあるから、コピー代なんてたかが知れているでしょう。
常勤は、給料良いって言うもんにゃ。
代わりに、氷河期世代は大変な目に合っている様です。
バブル期の恩恵を受けつつ、年金逃げ切り世代の人って羨ましいもんです、ガチで。
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登場人物紹介

作者代理

 
眼鏡でコミュ症な田舎育ち
毒親育ちが故に歪んでいる

イマジニャリーフレンド

 
モフやかなツッコミ役

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