人が手にかけていないのに牛が亡くなった時の話

文字数 1,599文字

学外実習で、独立した行政の法人な施設に約二週間滞在しました。
隠せている様で隠せていない件。
事前にやり取りをして、実習内容と期間を指定。
一泊二千円で飯は無し、ベッドと机はある部屋での滞在でございます。
技術習得を目的とした学習施設なので、インターネッツで検索することも自由、蔵書を読むことも自由、映像資料を閲覧することも自由、洗濯機と乾燥機は無料で使える、バストイレは共用、土日は職員が消えるホワイトみのある施設にございます。
そこは素晴らしいインターネッ……研修施設ですね。
そこで哺乳類の卵子に関係する技術を教えて頂いたのですけどね、器具洗い専用の職員が居るそうな。
反面、蓋の内側を上にして置いているものだから、埃が入らないのか(と質問したら、うちは机が汚いから下向きの方が汚れると返された)気になってしまいました。
なお、細胞を操作するエリアには、コロコロを掛けてエアシャワーを掛けてから入ります。
必要なものは、二枚のガラス越しに(一枚ずつガラスを開けて)持ち込みます。
菌や埃の持ち込み、よろしくない。
そう、なので飼育している牛が突然亡くなった際は、感染症の恐れがあるので検体解剖をします。
牛だと、特に脳を念入りに調べましたね、BSE関連で。
肉骨粉って、一種の共食いだから脳が拒否したのかも知れないよにゃ。
検体解剖の前に、男はパン一になります。
それから、使い捨ての白いつなぎを身に纏い、長靴を履いて、頭部の保護をする為にヘルメットを被ります。
男がパン一っていうならさぁ、女子の恰好はこうなる!
 
その姿は完全に
(バリトンボイス)

 
 だーりんうわきはゆるさな
 
アウトです!
(妙に良い声)
やることがやることですので、身に着ける私物はなるべく少な目……とだけ。
さて、着替えたら吊るされた牛とご対面。
豚のサイズなら台の上で解体も出来ましたが、流石に牛は吊るさないとやりにくい模様。
いや、大学でのやり方と比べるのも変な話ですが。
魚もまな板の上でさばく他に、吊るしてさばくやり方があるもんにゃ。
アンコウは理由が大きさではないけど。
牛を丁寧に解体して、それぞれの組織に異常が無いかを目視。
内臓ごとにサンプルを採取して検査に回す。
特に脳はBSE怖いから念入りに調べる。
そして、全てが終わった後、隣接した焼却炉に検査用の組織以外全て投入。
使い終えた使い捨てつなぎもろとも直ぐに燃やします。
燃やして、万が一牛が伝染病だった場合に広まらない様に菌もろとも消し去るのかにゃ。
骨や灰は残りますけどね。
菌によってどれだけ熱を加えれば良いかは変わるのでそこは専門家に丸投げします。
詳しい数値、卒業してから何年もしたら覚えてなんぞいられない。
義務教育内容だって、日常生活で必要ない知識は消えてゆくもんにゃ。
さて、肝心な牛の死因ですが、熱中症だったそうな。
暑さに弱い牛だから、そう言うこともあるらしい。
学生相手だから嘘をついて隠蔽した可能性はあるかも知れませんが。
不穏なことを。
疑いたくもなりますよ、コロナ関連の騒ぎで昔はすんなり信じたことも疑いたくなります。
危険を訴えた医者を消すのに必死な国から、今や南アメリカまでコロナ被害。
そりゃ、疑心暗鬼にもなりますて。
始めの対応を間違った国より、その国から被害を受けた国が叩かれるのも妙な話にゃ。
対応を間違った誰かは叩かれて良いですけどね、国をまるっと嫌うのはなんかね。
コロナ騒ぎに限らず、何故人は何もしていない人まで「同じ何かでくくれる」からって批判非難するのか。
他者を叩いている内は、自分が偉くなった気がするんじゃね?
そんなことしても、当人のレベルが上がる訳でも無いし、むしろ徳的なものはだだ下がっていそうだけどにゃ。
救世主よしや君に豆を投げて良いのは、徳を積みまくって解脱したぽむぽむ地蔵だからこそ。
治安維持の為にも法や罰は必要。
だが、過剰な(特に外野からの)叩きてどうなんだって話です。
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登場人物紹介

作者代理

 
眼鏡でコミュ症な田舎育ち
毒親育ちが故に歪んでいる

イマジニャリーフレンド

 
モフやかなツッコミ役

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