第120話 裏・修羅街挽歌【序】
文字数 2,226文字
褐炭水素プロジェクトについての走り書き
2023年5月21日 18:35
NOVEL DAYSの作家でレーサーのSARTREさんとTwitterで会話した。オススメバイクは、ってメーカーをアンケートしてて。そうだった、このひとはプロレーサーだった、と思い、HySTRAという、シェルジャパン、岩谷産業、川崎重工などが共同でやってる会社の、石炭由来の水素をオススメしておいた!!
カロリーが低い石炭である褐炭に含まれるメタン(CH4)からH(ハイドロジェン=水素)を取り出し、燃料や電池にする、というこのHySTRAのプロジェクトは、是非知って欲しかったし、プロに教えるのも良いんじゃねーか、と思ったし、それをここにあらためて書くことにより、僕のしゃべログというかなりコアな場所の読者さんにもプロモーション(僕には1円も入ってこないが)をかけるのは有益なことだ、と踏んだのだ。
えーと、Hから分離したC(カーボン=炭素)はCCS(カーボンキャッチ&ストレージ)という地下貯留をするのである。地下貯留、問題点などは、ちまたで囁かれるほどにはない、と現段階でも言われている(いや、これね、よく「地震が起こりやすくなるんじゃねーの?」って言われるけど、確たる証拠は今のといころは、ないのである)。そんなわけで、水素社会で石炭もこれから活用出来る。大陸の石炭はだいたい2億年あたりの場所に地質学で「石炭紀」って呼ばれる地質年代があり、そこの石炭(産業革命で石炭を使うために、地質学はそもそも生まれた発端がある)を使うのだが、日本の場合は漸新世(2000万年前あたり)の石炭を使う。炭化作用の関係などでカロリーが低いので、今までは品質が悪い石炭だ、と言われていて、それが褐炭と呼ばれる石炭なのだが、これがメタンなどを多く含んでいるので、そのメタンを使用するのである。と、いうことで、走り書きではあるが、これが政府プロジェクトである『褐炭水素プロジェクト』なのである。
*走り書きなので至らない点などあったらごめん。
追記:成瀬川るるせ
@rulerse
ちなみに人間関係の相関関係ってのがあって利害関係はあるから、僕が読む本でもこれを悪と看做していることもあるが、地元にいるのでなんとも言えない。
午後6:54 · 2023年5月21日
さて、僕の仕事のフィールドは石炭なのですが、気温が上昇すると山火事が増えたり、沼沢地からガスが噴出します。また、北極の氷が溶けてもガスが噴出するんですね。だいたいこれは石炭に多く含まれるメタンと同じです(石炭は木の化石で、海や沼沢地だった場所に出来ます。メタンを多く含みます)。
で、このメタン。完全に悪役にしか思えないのですが、「CH4」ですね。つまりC(カーボン)ひとつにH(ハイドロジェン)が4つついている。つまり、カーボン(炭素)とハイドロジェン(水素)を分離させれば水素燃料や水素電池になります。カーボンはCCS(カーボンキャッチ&ストレージ)という地下貯留の技術があるので、それでオーケー。なにを言いたいかというと、全くの悪役ではなく、「使い方」を知り、行政が動けば上手く利用出来るし、噴出させるままにしていたら大変なことになるので、ちゃんと賢く利用する必要性があるのです。「採算が取れない」と言い続けて研究と実用化と採算が取れるように革新していくお金を投入しなければ、そして僕らが勉強して「知る」ことを、つまり啓蒙ですね、そういうことをしていかなきゃならない時期に、人類は来ていると感じます。石炭は「絶対悪ではない」んですけど、知らないひとがほとんどです。「状況を上手く利用出来る事実を知る」こともまた重要で、化石燃料は悪、というのはそのまま使うときのことであることを、知って欲しいと僕は考えています。
紋切り型の言い方では、取りこぼすものもある、というお話でした。
石炭からは水素がつくれるよ!!
褐炭は低品位の石炭だ。火力発電に向かないことから安価にできる一方、埋蔵量が多い。褐炭をガス化し、そのガスから水素を取り出すことで安定的な水素確保が可能になるという。