ワン・スプレッド・コーヒーブレイク(下)
文字数 1,794文字
各スートにはエース(1)から10まで、10枚の数字札と、キング、クイーン、ナイト、ペイジの4枚の人札があるよ。トランプは3枚でも、タロットは4枚なの。ペイジは王子とか小姓って言われてる。要は見習い騎士さんのことだねっ!
コートカードは人物や力を表すよ。依頼者であったり、関係者であったりを指すんだー。ペイジは子供・若者、そして情報提供。ナイトは青年、あふれるエネルギー。クイーンは大人の女性。キングは成熟した男性を指す。
さて。手順。カードをテーブルに、絵を隠す裏向きに設置。占いの依頼者がカードをシャッフルし、かき混ぜるの。テーブルに広げ、左手を使って、円を描くような形でかき混ぜていくのが一般的だよ。左手なのは、左手が『潜在意識の手』だからだよっ!
依頼者が納得できたタイミングで、ひとつのバイエルにして、シャッフルは終了。『バイエル』っていうのは、カードの山のこと。シャッフルしたら、次はカットへ。出来上がったバイエルを3つくらいのバイエルにわけるよ。
3つにしたバイエルを、好きな順で組み替えて、またひとつのバイエルにする。これができたら、占うひとはバイエルを受け取る。このとき注意なのは、向きの上下、天地方向をキープすることだよっ! ぐるっと回して、依頼者が上にしていた方向を占うひとから見ても上にするようにして、カードを引く。
そうなの。今回は『ワン・スプレッド』だから、一番上のカードを横にめくり、場に置く。上から何枚目かを指定する方法もあるよ。スプレッドに出たカードが、依頼された問題を解決するカードになるよっ! これを、『リーディング』するの。カードの意味を伝える「作業」はリーディングじゃないからね。カードから出た示唆と、占うひとのインスピレーションで、カードを読み、ひとを読む。
他にも、『スリーカード・スプレッド』や『フォーカード・スプレッド』、そして有名な『ケルト十字法』があるよ。マニアックなのはもっとたくさんあって、『ホース・シュー』『魔女のダイヤ』『キャンドル』『サタニック』など、数多くのスプレッドがあるからね。
ここで、チャイムが鳴る。
エンマちゃんは自分のクラス、二年四組に戻っていく。
そこで気づいたんだけど、肝心の占いそのものをしていなかった!
わたしもお姉ちゃんみたくぼけぼけしちゃったのかな。ダメだな。
今度は、きちんとエンマちゃんを占おうと思ったわたしなのでした。