内面世界を大掃除なのですよ？（下）
文字数 1,776文字
「内面世界の肥大化」を、ここでは「自分の中に極度に閉じこもっているひとの精神状態」とでも呼んでおくことにするのです。
スキゾイドですね。病気の場合はスキゾフレニア、気質の場合はスキゾイドと呼称するのです。スキゾフレニアも学年に一人はいるくらいのポピュラーな病気なのです。差別が多いですが、それは「知られていない」から怖いと思われているのと、一般に流布されている情報でバイアスがかかっている場合も多々あるのです。
健康範囲としてはおおまかに「パーソナリティのゆがみ」系のものと、「神経症（心身症含む）」状態、それが悪化して「精神病」状態になる、という系列の二つにわかれるのです。
精神病は大きく三つの原因区分がある。「身体原因性」「心因性、環境因性」、そしてその二つのいずれかで分類できない「内因性」よ。スキゾフレニアは内因性の代表格で、その他に気分病（躁うつ病）も内因性ね。言っておくけど、「病識」のあるひとは、世間のなかで人々とともに生活するという社会的な機能がうまくいかないのを「自覚」しているものよ。内因性は「原因」がわからないということだけを意味するの。症状の自覚ができているひとが多いことを忘れないでね。
そして『陽性症状』と『陰性症状』があるのです。差別する人が思うステレオタイプな病状というのは『陽性症状』を指すことが多いのです。『陰性症状』のひとは、おとなしいのです。
区分として『急性』と『慢性』ってのもある。けど、今日は病気については踏み込まないわ。
生涯羅患率は千人に一人くらいです。様々な要因がごちゃごちゃ重なって羅患するのです。一概にはなんともいえないのです。が、今日の話では傾向としてのスキゾイド（気質）も含めた話をするのです。
話を戻すのですよ？ 「内面世界」と「行動」の関係性です。
「行動的」でなければ「記号」としての「内面」から、「事実」としての「行動」を「する」主体にはなれない、ということなのです。しかし、「内面が肥大化」している、言い換えれば『肉化されざる偽りの自己』を形成したひとはその当然と思えそうなことができない。
むしろ「回避している」と言った方がいいかもね。
そうなのです。「内的自己」に生きる人間は、『自己』は語られうる存在であってはならないと考えるからだ、とR.D.レインは言うのです。
例えば。論破は「する」ものであって「される」ものではない、というのはどうです、理科？
ん？ 自分は常に理解できない捉えどころのない、超越的なものでいなければならない、っていう定義の話ね？ 「偽りの自己」を用いて逃げようとするのよね、たしか。「現実的知覚」の世界に生きる『肉化された自己』ではなく、「非現実的知覚」に生きる『肉化されざる自己』のひとは、他者の介在しない内面世界の自分がすべてで、他者がその『肉化されざる自己』のひとの「行動」で以てそのひとを理解しようとすると、そのひとは「偽りの自己」を以て避けるってことよね。
「自分」は「超越的」なんだから、他者は理解できると「思う」し、自分は理解「し得ないもの」だと「思わせる」わよね。
そういうことなのです。
自分の「内面世界」の中で、「行動」における「自分」とは「違うなにか」に「なろう」ということなのです。
「行動」というものは端的に、それがいかなるものであるかを語ることができる。でも、そこから逃走をしようとするのね。
そのひとの「自己」は、限定されざる可能性・能力・意図なのです。「行動」は常に偽りの自己の「産物」であって、行動は決してそのひとの「真の現実」では「ない」のです。
なぜならば、「物象的な世界」に関与していない限りにおいて、自己が自由に夢想することができる、と考えているからなのです。それが、「内面世界が肥大化したひと」の世界なのです。
要するに、ナチュラル・ボーン・中二病だねっ♡
……。
…………。
中・二・病☆
えーっと、……ちづちづ？
なんか、そこらじゅうにいっぱいいる中二病のひとだねっ！
ぐぅの音も出ないのです……。
うぐぅ。
うぐぅ、じゃねーよ。
そんな怖がることでも忌避することもないんだよ？ お姉ちゃんとみっしー。いつも中二トークをありがとう。……ところでね。大掃除、途中で止めて話し出したよね？（ゴゴゴゴゴ……）
これはまた説教部屋行きかなっ？（ゴゴゴゴゴ……）
ひぃー。
