あるエージェントのターゲットの話【第一話】

文字数 1,152文字

ふう。前回はおちんちんが全開だったわね。第100話目におちんちんがあふれているって、いまどき小学生男子でも笑わないわよ。
わたし、おちんちん(の話題は)好きだよ!!
ちづちづの発言に末期的ななにかを感じるのぉ。
あ、エンマちゃん、こんにちわー。
ふむ。あの阿呆な下っ端死神、みっしーがへまをやらかしたので始末書提出させに来たのじゃよ。
え? ええ? じゃあ、始末しちゃう?(ニッコリ)
なーに、物騒な話をしているのですかーーーーー!! みっしー参上!!
おかえりなさい、みっしー。へまをやらかしたという割には元気ね。
コミュニケーションの不可能性について、考えていたのですよ。世の中の細分化によって、自明でみんなが了承可能なものがおそらくは〈ない〉世界にボクたちは生きているのです。
へえ。それで?
言葉の単語のひとつとっても、その定義が、あらゆる事情によってひとによって違うのです。それを200文字に満たない文章でなにか議論しようなんて、土台無理な話なのですよ!
(あ、ツイッターでやらかしたのね。察し)
(あ、ツイッターね。察し)
この下っ端は碌に電脳網のコミュニケーションもできないのじゃよ。いや、難しい代物であるのは、わちしもわかるのじゃがな。
まとめサイトを読んでいたのですよ。そうしたらwikiに書いてあることのバリエーションを主張する論者がなにか言っているのに対し、「そんなのどこにも書いてない」と書いているし、論者の方も、それの元が唯物史観のアレだというのにおそらく気づいていないか、全く隔絶されたものだと思って……つまり、自分の分野の理論を唯一無二なものだと思っているので、ボクあたりが「これ、理論ができる前の歴史の話から始めれば、両者はどうにか議論を摺り寄せられたのでは?」と言ったら見当違いとボコられるのです。
ボコられるのです、じゃなくて、ボコられました、じゃろーが! お前、十王庁の公式アカウントでフェミとフェミじゃない論者のやり取りに突っ込んでいきおって! 阿呆なのか! 始末書提出するのじゃ!
うぅ……。なんでこんなことに。
みっしーも、ま、生きていればいいことあるよ!(上から目線)
人生、山あり谷ありだよ!(上から目線)
うぅ、みんなの目線でつらい……のです。ぐすん。
その話、わたしに聞かせてよ。話せばきっと楽になるよ。(上から目線)
やれやれ。そーじゃの。ここで、みっしーによる本日の失態の披露をして、さらし者にするのが良いじゃろ。
「やれやれ」じゃねーですよ!?
わかっているわよ、どーせまたおっぱい的なポスター問題でしょ。去年の年末も、それでひと悶着あった気がするけど。
(お姉ちゃん、絶対、みっしーのアカウントのフォロワーだ……。)
(こやつ、絶対、みっしーのアカウントのフォロワーじゃの……。)
   つづく!
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登場人物紹介

【田山理科】

 主人公にして家主。妹のちづちづと知らない町に引っ越し、二人で暮らしを始めたが、ちづちづがどこからか拾ってきた少女・みっしーも同居することに。趣味は絵を描くこと。ペインティングナイフを武器にする。

【みっしー】

 死神少女。十王庁からやってきた。土地勘がないため力尽きそうなところをちづちづに拾われて、そのまま居候することに。大鎌(ハネムーン・スライサー)を武器に、縁切りを司る仕事をしていた死神である。

【ちづちづ】

 理科の妹。背が低く、小学生と間違われるが、中学生である。お姉ちゃん大好きっ娘。いつもおどおどしているが、気の強い一面をときたま見せる。みっしーとは友達感覚。

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