アンチ・ヒーローよ語れ、ピカレスクの華を(上)
文字数 1,277文字
うーん。本で読んだ話は忘れちゃったけど、わたしの師匠は「登場人物」はある意味で「血の通った人間」で、「成長する」主体だ、って定義してたわ。それに比べて、「キャラクター」っていうのは「記号」の一種で、「成長によって性格が変わっていくわけではない」ものだ、と定義していたの。
「キャラ小説」なんて言い方もあったわね。マンガに接近していったってことなんだろうけど、おいしいどこ取りはして、「大人も楽しめるエンターテインメントを書いてください」ってことになったわね。ライトノベルって名前がない頃のラノベ読者たちも年齢的にはかなり高くなってしまったもんね。そのなかの多くには、一般文芸を読まずにラノベだけを趣味の読書として育っていった層が含まれる。キャラ小説の潜在読者層は厚いわよ。
うぅ、大変。
主人公論をしなくちゃいけなくなったみたい。ちづちづがイカソウメンをモグモグしだしたことだし。
次回へつづく!