112 『いびつな夏の月』 南方祐樹 評 1
文字数 1,779文字
*
今夜は、この時間まで、浦山さんの作品に取っ組み合っていて、
いま、コメントを書き尽くしたところです。
朝ですね(笑)
そしたら、本人からメールが来ててびっくりしました。
さすが浦山さん。
ところで、この二、三週間、完全にやる気を失って、仕事に精を出しておりました。
出張で駆け回ってるうちに体もいわして、今日は久しぶりにだらっもしながら、
文學界はおそらくこのままスルーかな。
とか思ってるところに、今夜急に浦山さんの作品の分析をはじめる気になって、もりもりと小説脳を取り戻してるうちに朝を迎えました。
まあ、自分は、いまは、小説はうまく行く気が全然しないですね。
日本人の現代小説にも、批評家にも、小説家にも、自分の筆力にも絶望してます。
*
*
ここで、このあとの内容がわかりやすいように、ぼくが送ったメールを紹介しておくね。
南方くん、浦山です。
「文」とは何か 愉しい日本語文法のはなし」 橋本陽介(光文社新書) – 2020/8/18
面白そうな本を教えてくれてありがとう。
橋本陽介を知らなかったけど、
サピエ図書館で検索すると3点がヒットしたよ、
1)日本語の謎を解く 最新言語学Q&A(新潮選書)
8時間30分
「赤い」「青い」とは言うのに「緑い」と言わないのはなぜ?
「は」と「が」はどう違う?
「全然、大丈夫」という表現は間違いか?
日本語の起源から音声・語彙・文法・表現まで、素朴な疑問に、最新の言語学で答えます。
2)「ノーベル文学賞を読む ガルシア=マルケスからカズオ・イシグロまで」(角川選書)
8時間35分
現在、世界の文学で何が注目され、何が話題を呼んでいるのか。
世界で認められる文学作品が紡がれる技術とは。
1980年代以降、小説でノーベル文学賞を受賞した作家とその作品の内容を入門的に解説。
世界文学の「今」に迫る。
3)「使える! 「国語」の考え方」
8時間22分
それと、ジュネットも検索してみた。
すると、ヒットした!
「物語のディスクール 方法論の試み」水声社 1985年
ジェラール・ジュネット 花輪光 和泉涼一 訳
25時間11分
これ、25時間だもんな。
1日1時間、1ヶ月かけて聴いてみようかな。
でもでも、南方くんと脳内構造がちがうので
きっとチンプンカンプンだろうな。
そうそう、ぼくも面白そうな本に出合ったよ。
もう知っているかと思うけど、一応紹介するね。
「素晴らしきソリボ」 パトリック シャモワゾー
カーニヴァルの夜、聴衆を前に夜を徹して語っていた語り部ソリボは「言葉に喉を掻き裂かれて」死んだ。居合わせた14人の聴衆は執拗な取り調べを受け、めいめいがソリボとその最後の語りについて証言することに…。
「言葉に喉を掻き裂かれて」で、すぐに南方くんの「唄う男」を思い浮かべたよ。
では、次の組会で会えるのを楽しみにしています。
*
*
ジュネットの本は、ぼくも8千円くらいで買った記憶があるから、図書館で借りて聴けるなら、お得です。
でも、止めながら繰り返し聞かないと、よくわからない箇所が多いよ。
でも、芯が一本通るかんじがします。
錯覚だけど(笑)
描写と説明、についても、これからは便利な批評用語だけど、ほんとはキッパリとは分けられない、あいまいな領域で接してることも分かります。
叙述される内容と叙述そのものの、相対的な時間関係で決まります。
「焦点化」に関するところだけ読んでもよいとおもいます。
誰が見ているか、何を見ているか、そして、それを誰が語っているか、ということです。
あとは、どう語るのか、どこから語るのか、がきっちり説明されています。
「素晴らしきソリボ」は、かつて、「唄う男」という小説を書き上げた冬に刊行されて、たいそうぼくを落ち込ませた呪いの小説です。
自分とほとんど同じだとおもいましたが、よくみると向こうはマルティニーク島を背負っています。こっちは何にも背負っていません。
次の組会は、まだ参加できるか分からないので、とりあえず、これを送ります。
(〆切も近いし、早めのほうがいいですよね)
添付資料をごらんください。
小説の最後にコメントを書いています。
ところどころに付けてある色分けには意味があります。それも最後に書いています。
浦山さん、文學界新人賞まで、もうひと踏ん張り!
今夜は、この時間まで、浦山さんの作品に取っ組み合っていて、
いま、コメントを書き尽くしたところです。
朝ですね(笑)
そしたら、本人からメールが来ててびっくりしました。
さすが浦山さん。
ところで、この二、三週間、完全にやる気を失って、仕事に精を出しておりました。
出張で駆け回ってるうちに体もいわして、今日は久しぶりにだらっもしながら、
文學界はおそらくこのままスルーかな。
とか思ってるところに、今夜急に浦山さんの作品の分析をはじめる気になって、もりもりと小説脳を取り戻してるうちに朝を迎えました。
まあ、自分は、いまは、小説はうまく行く気が全然しないですね。
日本人の現代小説にも、批評家にも、小説家にも、自分の筆力にも絶望してます。
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ここで、このあとの内容がわかりやすいように、ぼくが送ったメールを紹介しておくね。
南方くん、浦山です。
「文」とは何か 愉しい日本語文法のはなし」 橋本陽介(光文社新書) – 2020/8/18
面白そうな本を教えてくれてありがとう。
橋本陽介を知らなかったけど、
サピエ図書館で検索すると3点がヒットしたよ、
1)日本語の謎を解く 最新言語学Q&A(新潮選書)
8時間30分
「赤い」「青い」とは言うのに「緑い」と言わないのはなぜ?
「は」と「が」はどう違う?
「全然、大丈夫」という表現は間違いか?
日本語の起源から音声・語彙・文法・表現まで、素朴な疑問に、最新の言語学で答えます。
2)「ノーベル文学賞を読む ガルシア=マルケスからカズオ・イシグロまで」(角川選書)
8時間35分
現在、世界の文学で何が注目され、何が話題を呼んでいるのか。
世界で認められる文学作品が紡がれる技術とは。
1980年代以降、小説でノーベル文学賞を受賞した作家とその作品の内容を入門的に解説。
世界文学の「今」に迫る。
3)「使える! 「国語」の考え方」
8時間22分
それと、ジュネットも検索してみた。
すると、ヒットした!
「物語のディスクール 方法論の試み」水声社 1985年
ジェラール・ジュネット 花輪光 和泉涼一 訳
25時間11分
これ、25時間だもんな。
1日1時間、1ヶ月かけて聴いてみようかな。
でもでも、南方くんと脳内構造がちがうので
きっとチンプンカンプンだろうな。
そうそう、ぼくも面白そうな本に出合ったよ。
もう知っているかと思うけど、一応紹介するね。
「素晴らしきソリボ」 パトリック シャモワゾー
カーニヴァルの夜、聴衆を前に夜を徹して語っていた語り部ソリボは「言葉に喉を掻き裂かれて」死んだ。居合わせた14人の聴衆は執拗な取り調べを受け、めいめいがソリボとその最後の語りについて証言することに…。
「言葉に喉を掻き裂かれて」で、すぐに南方くんの「唄う男」を思い浮かべたよ。
では、次の組会で会えるのを楽しみにしています。
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ジュネットの本は、ぼくも8千円くらいで買った記憶があるから、図書館で借りて聴けるなら、お得です。
でも、止めながら繰り返し聞かないと、よくわからない箇所が多いよ。
でも、芯が一本通るかんじがします。
錯覚だけど(笑)
描写と説明、についても、これからは便利な批評用語だけど、ほんとはキッパリとは分けられない、あいまいな領域で接してることも分かります。
叙述される内容と叙述そのものの、相対的な時間関係で決まります。
「焦点化」に関するところだけ読んでもよいとおもいます。
誰が見ているか、何を見ているか、そして、それを誰が語っているか、ということです。
あとは、どう語るのか、どこから語るのか、がきっちり説明されています。
「素晴らしきソリボ」は、かつて、「唄う男」という小説を書き上げた冬に刊行されて、たいそうぼくを落ち込ませた呪いの小説です。
自分とほとんど同じだとおもいましたが、よくみると向こうはマルティニーク島を背負っています。こっちは何にも背負っていません。
次の組会は、まだ参加できるか分からないので、とりあえず、これを送ります。
(〆切も近いし、早めのほうがいいですよね)
添付資料をごらんください。
小説の最後にコメントを書いています。
ところどころに付けてある色分けには意味があります。それも最後に書いています。
浦山さん、文學界新人賞まで、もうひと踏ん張り!