44 山上i兄妹と組会の評の違い。

文字数 1,543文字

*
 ここで、先に山上さんが送ってくれた妹さんの感想を紹介しておくね。


 2015・6・10(水)
 浦山さん 妹から 感想が 届いたので 転送します
 お励み下さい
****************************************************"
 太田博之が「時間よとまれ」ってやってましたね。
 まさに懐かしさに満ち満ちていました。細部にまで。
 でも昭和レトロブームのような上っ面だけのものではありません。
" 好きな世界でした。
 ありきたりな言い方ですが、出てくる人出てくる人皆、キャラが立ってました。

 この人たちのこれまで(履歴)、そしてこれからに思いがいきます。
 好きな小説を読んだ後はいつも無意識ながら思いを巡らすことです。

 浦山さんの作品が良いからでしょうか。

 バツな人がいないのもいいですね。
 幸夫も「嫌なヤツ」ではないのです。
 姉明美と弟幸夫、この姉弟の描写もいいです。

 金田家の律子や雪子も気にかかります。
 何よりも稔くんが「ええ子」で、稔の目で見たこと、感じたことが切なく愛おしい。

 子どもは大人以上に「大人」な部分がありますね。
 それを忘れていない人が小説を書けるのかもしれません。

 お父ちゃんもお母ちゃんも当時の大人です。
「ショートピースの缶」もいい働きしてます。
 生活カレンダーの×も。書き抜き出したらきりがないのでまあこれくらいで・・・

 現代の家族を描いたものは、少ない登場人物、内向き、過剰な自意識で胸が苦しくなることがあります。

 昭和30年代の雑多なにおいが充満し、いろんな人がごちゃごちゃした感じはもう「古典」なのでしょうかね。

 子ども時代が蘇りました。
  小学校時代の愛読書『つづり方兄弟』や宮本輝『泥の河』を思い出しました。
   浦山さんの今後のご活躍を祈っております。


 山上さんは、元々ぼくと似た感性の持ち主なので、応援団として褒めてくれるのだ。
 そして、山上さんと互角に文学談義をするという妹さんも同じ傾向みたいなんだ。

 これは、小説を書き続けていこうとするぼくに、ものすごく力添えをしてくれる。
 しかし、本作の精度を高めるためには、どこの部分の何を修正する必要があるのかがいまいちわからない。

 文学学校のクラスメートは、それぞれ書き手として手加減なく評してくれている。
 中には「そこまで考えなくてもいいんじゃないか」とか「不必要だろ」と思うことがあるけど、「なるほど」とうなづけることも多々ある。

 彼らの批評をどのように受け止めるかが、悩むところだ。
 もちろん、ぼくが納得しない限り取り入れることはしない。
  そこの線引きが難しいんだよな。

 まず、母親の名前は、「文枝」から「文江」と漢字を変えた。
 
 大阪の子どもが、あけすけなことを喋ると言われてはっとした。
 自分ではそんなことを意識もしていなかったからだ。
 あけすけさを強めるか、弱めるかは今後の課題とした。
 ちなみに、標準語で書いてみたことがあるんだ。
 あとで、一部分だけ紹介しようとおもっている。

 母親が家出をするときは子どもを連れて出るはずだとの意見は、その人にその物語を
書いてもらうしかない。

 母親が留守の家に若い明美を足助るのは作為的だとの指摘は、いまの社会なら当然のことだと思う。
 でも、ぼくの住んでいた周辺ではしごく普通にあったことなんだ。
 体験したことを書く時のむつかしさだな。
 嘘を描くときは、注意深くリアルに感じてもらえるように気をつけるんだけど、本当にあったことはそのまま書いてしまう。
 ここは書き直さないといけないな。

 どうやら、単発ものとして読んでもらうのは無理なようだと思ったので、連作としてこれから何作かを書くと決めた。
ワンクリックで応援できます。
(ログインが必要です)

登場人物紹介

登場人物はありません

ビューワー設定

文字サイズ
  • 特大
背景色
  • 生成り
  • 水色
フォント
  • 明朝
  • ゴシック
組み方向
  • 横組み
  • 縦組み