32 『無花果』連作、2作目はこれだ!     

文字数 789文字


 
『無花果』の次に書いたのは、第八章の『いびつな夏の月』なんだ。
 2015年5月に『夜が匂う夏』ってタイトルだったんだけど、意味がわからないという人が多くて、いまの『いびつな夏の月』に落ち着くまでに、5回は書き直している。

 初稿では自転車乗りの長沢が一学年上の設定だし、文章もいまいちだし、いろいろと違うのだけれど、読み返すと手を入れたい箇所が多くある。

 実際に書いた作品を時系列で並べると、次のようになる。

2013年10月  第一章 『無花果』
2015年5月   第八章 『夜が匂う夏』(『いびつな夏の月』) 
2016年4月   第三章 『空、駈ける馬』 
2017年2月   第四章 『王将落ち』
2019年8月   第二章 『石袋(いしぶくろ)』
2023年1月   第五章 『銀玉鉄砲』
2023年2月   第六章 『木枯らし』 

 そして、第七章『ニセ百円札』と第九章『ユーカリの樹』は、
この【NOVEL DAYS】に投稿したのが初稿になるんだ。

 みのるのイメージが降りてくると書いていたので、全く連作を考えていなかったよ。

 律子の動いている姿を読んでみたいという人が何人かいて、『王将落ち』に少しだけ登場してもらったんだ。
 ぼくも、もっと律子を描きたくなって『石袋(いしぶくろ)』を書いた。
 その後ぐらいから、連作としてまとまらないかなと考え始めたんだ。

 第一章の『無花果』で律子が事故で動けなくなっているので、律子が登場する作品はその前の物語になる。
 でも、作品全体の始まりとしては、『無花果』の前半が最適だと思ったので、思い切って分割したんだ。

 こうして、第一章の『いちじくの実』を書いて、第五章の『銀玉鉄砲』に後半のエピソードを使ったんだ。
 
 順番だと、第二章の『石袋(いしぶくろ)』だけど、書いた順で第八章の初稿の
『夜が匂う夏』を読んでもらったほうがいいと思うんだ。





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