34、四体液説(9)
文字数 991文字
私は中世の時代に生まれキリスト教社会である修道院で暮らしていたが、病気についてのキリスト教の考えには疑問を持っていた。なぜならば、アヴィセンナなどイスラム教徒の書いた優れた医学の本を読んでいたからだ。私が生きた時代、医学はイスラム社会の方がはるかに進んでいた。私はアヴィセンナの本を全て手に入れて読みたいと考えたが、それは叶わなかった。
ガレノスの医学や四体液説を含むギリシャ、ローマの医学はヨーロッパでは失われて、イスラム教社会でアラビア語に翻訳されて伝えられてきました。その知識がもう1度ヨーロッパに入った時、今度は医学での権威となったのですね。