51、イブン・スィーナー(4)

文字数 1,063文字

イブン・スィーナーについての続きです。作品集は下の画像から入ってください。
イブン・スィーナーは無料で診療を行って経験を積み、医師としての名声を高めていった。
そういうことができる環境にいるのがうらやましいです。
サーマーン朝のアミール(君主)ヌーフ2世の病を治療したイブン・スィーナーは彼の信任を得、王室付属図書館を自由に利用することが許された。図書館には希書が多く所蔵され、その中にはギリシャ語の文献も含まれていた。
そんなにたくさんの本を集めることができたということは、サーマーン朝のアミールはかなり力も財産もあったようでうらやましいです。
イブン・スィーナーは18歳までに蔵書の全てを読破し、「18歳にして全ての学問を修めた」と自ら述懐するほどの境地に至る。図書館の蔵書はイブン・スィーナーの知識を深める上で大きな役割を果たした。
すごいですね。僕は一生かかっても図書館にある本を全て読むことはできないと思います。
まもなく図書館は火災で焼失するが、イブン・スィーナーの才能を妬む人間たちは、彼が知識を独占するために放火したと噂し合った。
才能があって有名になればそれだけ妬む人も出てきます。
18歳の時、隣人のアル・アルーディにむけて、イブン・スィーナーは最初の著作『種々の学問の集成』を書き上げた。
その年齢でそのような本を書くというのはすごいです。
999年、イブン・スィーナーが仕えていたサーマーン朝の攻撃を受けて滅亡する。
それまで順調だった人生がいきなり大変なことになりましたね。
国が滅亡するというのは確かに大変なことです。でもアラゴンの王朝がカスペの妥協でトラスタマラ朝に変わり、カスティーリャ女王とアラゴン王の結婚でスペインになってレコンキスタも完了してから、ユダヤ教徒、イスラム教徒への迫害も厳しくなりました。国が滅亡する以上に異教徒にとっては大変な時代になってしまいました。
21歳の時、法学者アル・バルキーのために、全20巻の百科事典『公正な判断の書』を書き上げる。
国が滅亡しても、それだけ長い本を書き上げるというのはすごいです。
同年に父アブドゥッラーフが没し、父の死後にイブン・スィーナーは跡を継いで宮廷に出仕するが、その死のために生計を立てていくことが困難になる。ブハラの人間たちが無名の家系出身のイブン・スィーナーを邪険に扱ったためか、イブン・スィーナーは22歳ごろにブハラを去って放浪の旅に出、生涯ブハラに戻ることはなかった。
どんなに才能があっても、いろいろな条件が重なって生涯生まれ故郷には戻らなかったのですね。
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