116、アブドゥルマリク(8)

文字数 764文字

アブドゥルマリクについての続きです。作品集は下の画像から入って下さい
アブドゥルマリクはイスラーム国家全域にウマイヤ朝の支配を回復させることを最重要の課題としていた。そして最初に取り組んだ目標はイスラーム国家で最も裕福な地域であるイラクの再征服であった。イラクには多くの人口を抱えたアラブ系の部族が居住しており、イスラーム国家の兵力の大部分はこれらの部族から供給されていた。
イラクは重要な地域だったのですね。
一方でエジプトは国庫に多くの歳入をもたらしていたものの、イラクとは対照的にアラブ人の共同体は小規模なものに止まり、兵力の供給源としては貧弱であった。さらにウマイヤ朝にとって軍の屋台骨であるシリアの軍隊がヤマン系とカイス系の部族の間で反目を続けていたため、新たな兵士の供給源が強く求められていた。アブドゥルマリクの前任者が擁していたおよそ6,000人のヤマン族はシリアにおけるウマイヤ朝の立場を強化することには貢献したが、イスラーム国家全体の支配を取り戻すにはあまりにも少数であった。マルワーンの政権樹立の立役者であるイブン・ズィヤードは、名目上はカイス族に属する部族を含むアラブの諸部族から広く兵士を採用することで軍の増強に着手した。
同じイスラム教徒であっても部族同士の争いは避けられないのですね。
レコンキスタの時には国は違ってもキリスト教徒が皆協力してイスラム教徒と戦い、勝利を得ることができた。だが、南フランスでの戦いは国の利益のためにキリスト教徒が敵味方に分かれて争い、余はカタリ派に味方をしたということで、教皇に破門されてしまい、教会で決められた場所に埋葬されることも許されずこうして亡霊になってしまった。
それは酷いことだと思います。でも僕はラミロ2世やペドロ2世、ハインリヒ7世などに出会えて本当によかったです。
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