5、マカオン
文字数 1,611文字
簡単に説明すると美女ヘレネーにはたくさんの求婚者が現れました。父であるスパルタ王テュンダレオースは求婚者が争いを起こすと困ると思い、1人を選んだ後他の求婚者は選ばれた1人に困難なことがあった場合は彼を助けると約束させました。求婚者の中からメネラーオスが選ばれて結婚しました。ところがトロイの王子パリスが来て、ヘレネーはパリスに魅せられ、パリスはヘレネーを連れ去り、トロイア戦争が起きて約束通り求婚者はトロイア戦争に参加することになります。
いや、美女に求婚したばかりに戦争に行くことになった者が立派な医者とは思えない。余は生涯の大部分を修道院で過ごし貞操を守った。美女というだけですぐ夢中になってフラフラと求婚してしまうような男が賢いとは思えない。余は王位を引き継いで結婚する時も、相手の家柄や年齢を考え、既に子がいる未亡人を選んでいる。恋愛感情などというものはかけらもない。
最初の絵のタイトルがメネラーオスの治療をするマカオンでした。メネラーオスが美女ヘレネーの夫で妻を取り返すために戦争を始めたとしたら、彼が死んでしまったら困るから、マカオンは大きな仕事をしたことになります。
『イーリアス』初日、マカオンはパンダロスの矢に傷つけられたメネラーオスをケイローンの薬で癒し、3日目には最大の激戦区だったスカマンドロス河沿いでイードメネウス、ネストールとともに戦った。しかしパリスの矢を受けた。
マカオンはパリスの矢を受け、それを見たイードメネウスはネストールに「傷の手当てができる者は他の者より何倍も価値があるから」と言い、マカオンを戦場から運び出すように頼んだ。そこでマカオンはネストールの戦車に乗って戦場を脱出したが、それを見たアキレウスは心配してパトロクロスをネストールの陣に遣わした。後にマカオンはニーレウスとともにテーレポスの子エウリュピュロスに討たれた。あるいはアマゾーンの女王ペンテシレイアに討たれたとも言われている。