82、スィッフィーンの戦い(3)

文字数 854文字

スィッフィーンの戦いについての続きです。作品集は下の画像から入って下さい。
7月26日、開戦の態勢が整った。最初にイラク側から古式通りに一騎打ちが呼びかけられたが、シリア側がこれを無視したため開戦のきっかけがつかめず、その日は両軍対峙のままで終わった。
この時代はしきたりとかもいろいろあったのですね。
翌日になって前面衝突がはじまった。イラク軍ではアリーが中央で自らメディナの騎兵部隊の指揮を取り、左翼には副将アシュタルとウマル・イブン=ヤースィルが率いるクーファ軍、右翼にはサフル・イブン=ハニーフとカイス・イブン=サアドが率いるバスラ軍が展開していた。一方ムアーウィヤは護衛に囲まれて天幕の中に待機し、アムル・イブン・アル=アースが実戦の指揮を取った。
アリーは実際に戦っていたけど、ムアーウィヤは戦ってはいないですね。
まずシリア軍のアムル・イブン・アル=アースが重装騎兵を率いてイラク軍中央に突撃し、アリーの身近まで迫ったため、アリーは自ら剣をふるって敵兵を渡り合った。敗走しかけた兵士たちがこれを見て立ち直り、辛うじてシリア軍を撃退した。ついでイラク側のマリク・イブン・アシュタルがクーファとバスラの騎兵を率いてシリア軍に突撃し、ムアーウィヤの五重の防御陣のうち三列目にまで突入した。ここで辛うじてシリア軍がこれを撃退し、夜まで戦闘が続いた。
アリーはなかなか強いではないか。戦闘能力が高い人間だったようだ。
28日には最大の激戦が展開され、アシュタルの率いる騎馬隊の攻撃によってシリア軍は大損害を出した。ついで90歳という高齢でありながらアリー軍に加わっていた著名なサハーバのアンマール・イブン=ヤースィルとハーシム・イブン=ウトバがシリア軍に突入して壮烈な戦死を遂げた。この事件によって両軍の将兵は大いに動揺した。
90歳で戦闘に参加して壮烈な戦死を遂げるなんてすごいですね。
その後も激しい戦いが3日間にわたって続き、次第にシリア側が劣勢となっていった。
戦いはアリーが率いるイラク側の方が優位だったのですね。
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