58、イブン・スィーナー(11)

文字数 1,128文字

イブン・スィーナーについての続きです。作品集には下の画像から入ってください。
イブン・スィーナーは医学を自然学から派生した学問と見なし、医学を障害を取り除くことで本来の機能を回復させる技術と考えていた。彼は自著において健康と病の原因を究明し、結果に応じて健康の保持と回復の手段を決定する必要があると述べた。
この考えはすごくいいと思います。医学は自然科学にそって病気の原因をきちんと追究する学問で、まじないや迷信を使ってはいけないと思います。
イブン・スィーナーは医術の実践よりも理論面を得意とし、臨床医学に必要とされる知識を『医学典範』にまとめあげた。イブン・スィーナーはギリシャの医学者ガレノスの理論を継承し、時には批判を加えながらも発展させたが、解剖学の分野など、時代的な制限からガレノスと同じ誤りを犯した部分も存在する。イブン・スィーナー独自の発見としては、新たな薬草、アルコールを使った腐敗の防止、脳腫瘍と胃潰瘍の発見などが挙げられる。
イスラム社会にはガレノスの知識が保存され何世紀にもわたって伝えられてきたからこそできたことですよね。
ガレノスだけでなく、イブン・スウィーナーは哲学の師であるアリストテレスの説いた四大元素説を理論医学に応用するなど、彼の理論を『医学典範』において活用している。しかし、哲学と医学の領域、役割を明確に区別しており、他の医学者にも自らの領分を守るように戒めた。また、ガレノスやアリストテレスら西方世界の医学論の他に、イブン・スィーナーの医学論は古代インド医学の流れも汲むとする意見もある。
本当に幅広い知識を持った人だったのですね。
イブン・スィーナーは古代ギリシャ世界の影響を受けながら音楽理論を研究し、健康の保持には音楽が最も効果的であると考えるに至った。『アラー・ウッダウラのための学問の書』内の音楽論を述べた部分では、ペルシャ語を使って初めて音楽の調子を表記した。イブン・スィーナーの音楽論の基礎は当時実際に演奏されていた音楽にあった。
イブン・スィーナーのように何でもできる人を侍医として雇いたいです。私は体が弱くて長生きできませんでしたが、優れた医者がそばにいればもっと長生きしてアラゴンの歴史も変わったかもしれないです。
イブン・スィーナーは医学論を人間の行動の研究にも適用したことから、心理学の開拓者の一人にも数えられ、『医学典範』の中で精神療法を実施したことを述べている。彼は恋煩いを治療する名医として知られ、当時の医学の手法に従って恋煩いにかかった患者の脈を計り、脈拍数に乱れがあることを確認した。しかし、精神に属する「理性」と脳のはたらきを関連付けようとはしなかった。
本当にいろいろなことをした凄い人ですね。
ワンクリックで応援できます。
(ログインが必要です)

登場人物紹介

登場人物はありません

ビューワー設定

背景色
  • 生成り
  • 水色