38、四体液説(11)
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中世ヨーロッパには、四体液、四気質は占星術と結び付けられ(占星医学、星振医学、医療占星術)診断・治療に一般的に用いられ、瀉血の時期や血を採る部位の判断にも利用された。出生時の星の位置がその人の体液の偏りや気質を決定すると考えられ、15~16世紀には「惑星とその子供たち)という思想が流行した。
当時は占星術は医者の大切な教養の1つとして考えられていました。権力者や高位聖職者の侍医として働くことも多い医者は、仕える相手や家族のホロスコープを作って気質やかかりやすい病気を知り、アドバイスを与えていました。ノストラダムスも本職は医者ですが、占星術師や預言者として有名になってしまいました。
土星(サターン)は産まれた我が子を次々飲み込んだというサトゥルヌスの神話や、土星の占星術的解釈から、老年や死など忌まわしいイメージと紐付いた。魔女は「土星=サトゥルヌスの子供」であり、食人を行う(とされた)インディオと同類の存在で、黒胆汁過多によってメランコリー症に冒されていると見做されることもあった。