41、四体液説(14)

文字数 840文字

四体液説についての続きです。作品集には下の画像から入ってください。
黒胆汁は土、冷+乾、脾臓、秋、西、壮年、黒胆汁質(憂鬱質)、思索的、孤独癖、神経質、利己的、天秤宮、天蠍宮、人馬宮、土星、水星と対応している。
黒胆汁は秋のイメージのものが多い。余も秋になればメランコリーな気分になり、思索に耽ったりする。
本当ですか?思索に耽っているヴェンツェルなんて想像できないのですけど・・・
余は怠慢王などと渾名をつけられ、何も考えてない愚かな王だと思われがちだけど、思索に耽ることもある。
黒胆汁に関係ある天秤宮、天蠍宮、人馬宮の星座の人はこの中にはいませんでした。
粘液は水、令+湿、脳、肺、冬、北、老年、粘液質、おだやか、公平、無気力、臆病、磨羯宮、宝瓶宮、双魚宮、金星、月に対応している。
フリードリヒ2世とフアン1世が磨羯宮、ハイメ1世とジギスムントが宝瓶宮、ヴェンツェルが双魚宮でした。
性格的に1番粘液質に当てはまるのはフアン1世だな。
アラゴンを代表する粘液質王か。
不真面目王も嫌ですけど、粘液質王なんてもっと嫌です。ベタベタしていてしつこいイメージです。
でも、粘液質には穏やかとか公平などよいイメージもあります。年を取ってからあんまり積極的に動くのもよくないし、冬の寒い時期に戦争などやりたくない。やっぱり季節や年齢にあった行動を取り、バランスよく生きるのが大切だと思います。
四体液説が季節や臓器と結び付けられているのも、その時期にそうした臓器の病気に罹りやすくなるから注意を促しているのだろう。
確かに冬は感染症が流行って咳が出たり、肺炎になったりもします。
四体液説はそれが人間の病気や性格、運命の全てを決めるものではないが、そうした傾向があるということで、現代人でも知っておいて損はないだろう。もちろん私やフェリペが生きている16世紀では、この四体液説は極めて重要な医者の知識で、完璧に覚えなければならなかった。
西洋医学がガレノスや四体液説から離れるのはもっとずっと後になってからです。
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