99、ヤズィード1世(9)
文字数 864文字
メッカでフサインはアリー家を支持するクーファの住民から手紙を受け取り、ヤズィードに対する反乱を率いるように要請された。これを受けてフサインはクーファの状況を見極めるために従兄弟のムスリム・ブン・アキール(以下、イブン・アキール)を派遣した。フサインはバスラへも手紙を送ったが、手紙を携えた使者はバスラの総督のウバイドゥッラー・ブン・ズィヤード(以下、イブン・ズィヤード)へ引き渡された上に殺害された。
一方でヤズィードはクーファの部族の指導者たち(アシュラーフ)からこれらの不穏な状況の報告を受け、アリー家支持派の活動に対して行動を起こすことに消極的であったクーファの総督のヌゥマーン・ブン・バシール・アル=アンサーリーをイブン・ズィヤードに交代させた。そしてイブン・ズィヤードはイブン・アキールを処刑するか投獄するように命じた。