第128話 天才姉妹
文字数 427文字
俺はこの惑星から地球の方角はさっぱりわからないけど、中空にガッツポーズをした。勿論、麻生 弥生に向けてだった。
それを見ていた鬼姫さんは慌ててそっぽを向いた。
見ない方がいいだろうな。鬼姫さんの顔は……。
軽い危機感を覚えていると、鬼姫さんはハッとして急に顔を向けた。
「武様? 龍の気が戦いの最中で急激に上がるようになりましたね。でも、タケル様のお力だけではないようです」
「え……?」
俺は城下町を走っている時に渡された小枝を思い出した。
「避雷針って知っている?」
と、言っていたチャイナドレスの女性から貰ったんだった。
ズボンから取り出してみると、小枝は仄かに光っていた。
「周囲の龍の気を取り入れていますね。何ですか? その小枝?」
鬼姫さんが首を傾げる。
少し熱も含んだその小枝は、海水に浸かっても変化がなかったし、なんていうか……お守り?
「……? 鬼姫さん。俺、この小枝の持ち主にお礼を言ってきます」
俺は静かになった戦場から城下町の方を向いた。
それを見ていた鬼姫さんは慌ててそっぽを向いた。
見ない方がいいだろうな。鬼姫さんの顔は……。
軽い危機感を覚えていると、鬼姫さんはハッとして急に顔を向けた。
「武様? 龍の気が戦いの最中で急激に上がるようになりましたね。でも、タケル様のお力だけではないようです」
「え……?」
俺は城下町を走っている時に渡された小枝を思い出した。
「避雷針って知っている?」
と、言っていたチャイナドレスの女性から貰ったんだった。
ズボンから取り出してみると、小枝は仄かに光っていた。
「周囲の龍の気を取り入れていますね。何ですか? その小枝?」
鬼姫さんが首を傾げる。
少し熱も含んだその小枝は、海水に浸かっても変化がなかったし、なんていうか……お守り?
「……? 鬼姫さん。俺、この小枝の持ち主にお礼を言ってきます」
俺は静かになった戦場から城下町の方を向いた。