第50話
文字数 576文字
余談だが、私の知っている限り。ナポレオンは小ジブラルタルという要塞を手薄な後方から砲撃をしたのだ。その当時は誰も思いつかない戦法だった。
地姫は額の汗を拭って、感心していた。
田嶋はニッコリと笑んだ。
「邪道……かしらね。その方法は?」
「勿論、ありですよ。手投げ弾をありったけ投げ込んでみます」
数刻後には、渦潮へヘリコプターの群れが大量の手投げ弾を投下し、幾つもの渦潮の原形を崩した。
その後、龍は再び昇ことがなくなったようだ。
一方。
ここは竜宮城である。遠い遠い南の海の底。
武たちに気付いた乙姫を見るため。私は竜宮城の最奥へ向かうことにしたのだ。
四海竜王と乙姫は円卓を囲んでいた。四方を囲む壁には四季が彩る巨大な窓ガラスがある。ガラスの向こうには東、西、南、北とそれぞれ春夏秋冬の木々と花々。そして、秋には紅葉があり冬には枯れ木がある。おとぎ話のような風景なのではなく、ここには美しき事実があるのだ。
「もう、俺が行ってもいいな」
東龍という名の美形な男子が言ったのだ。東の席に座る。それはそれは銀髪の美しい男である。
「じゃあ、私は学園を」
南龍という名の紅顔の少年が言った。南の席に座る。とても可愛らしい男の子であった。
他に北龍と西龍がいる。当然、北と西に座っているが、二人ともとりわけて美形の男子である。
乙姫は静かにこくりと頷いた。
地姫は額の汗を拭って、感心していた。
田嶋はニッコリと笑んだ。
「邪道……かしらね。その方法は?」
「勿論、ありですよ。手投げ弾をありったけ投げ込んでみます」
数刻後には、渦潮へヘリコプターの群れが大量の手投げ弾を投下し、幾つもの渦潮の原形を崩した。
その後、龍は再び昇ことがなくなったようだ。
一方。
ここは竜宮城である。遠い遠い南の海の底。
武たちに気付いた乙姫を見るため。私は竜宮城の最奥へ向かうことにしたのだ。
四海竜王と乙姫は円卓を囲んでいた。四方を囲む壁には四季が彩る巨大な窓ガラスがある。ガラスの向こうには東、西、南、北とそれぞれ春夏秋冬の木々と花々。そして、秋には紅葉があり冬には枯れ木がある。おとぎ話のような風景なのではなく、ここには美しき事実があるのだ。
「もう、俺が行ってもいいな」
東龍という名の美形な男子が言ったのだ。東の席に座る。それはそれは銀髪の美しい男である。
「じゃあ、私は学園を」
南龍という名の紅顔の少年が言った。南の席に座る。とても可愛らしい男の子であった。
他に北龍と西龍がいる。当然、北と西に座っているが、二人ともとりわけて美形の男子である。
乙姫は静かにこくりと頷いた。