第85話
文字数 848文字
はて? 自然と武を守るかのような戦いぶりであった。皆、武の体力を温存しようとする作戦なのだろうか。
策士策に溺れる……か。北龍の策は、恐らくは北龍も鳳翼学園の麻生と地姫を襲う策を練ったのであろうが。ことごとく裏目にでるのだろう。
鳳翼学園では麻生と地姫は、身の安全のために自衛隊と共に更に警戒を強めるだろうし、天鳥船丸では武の体力を温存する作戦に皆が自然と活躍していた。北龍はその策によって、後に新たな誤算に気付くはずだ。
魚人たちは、勇猛果敢に武に襲い掛かるが、ことごとくに左右にいる鬼姫と湯築にもふられていた。
蓮姫は、高取と光姫の後方支援者の護衛だ。蓮姫は近接も得意とし、また神出鬼没な長槍の技を使うので、うってつけである。
その時、無数の超巨大な渦潮が天鳥船丸の周囲を囲んだ。
昇ったのは、見るからに五千歳は超えている硬い鱗の龍である。
すぐさま鬼姫と武が牽制のため一撃必殺を繰り出した。
タケルはなんなく居合いで龍を一刀両断にし、鬼姫は居合い抜きだが、素早くツバメ返しをした。その方が二度、瞬時に袈裟懸けと逆袈裟に刀を振るうので、剣に宿る気が二つに重なり、龍を斬り裂けるのだ。
鬼姫の技量にはいつも目を見張るものがある。
豪雨と雷の舞う海に大量の血が流れ落ち。五千歳の龍は何体も果敢に幾度も昇って来ていた。まるで、一人でもその命を奪えればそれでいいともいわんばかりであった。
天鳥船丸の後ろを見ると、甲板の遥か後方で蓮姫が苦戦をしている。
天鳥船丸へと飛び込んで来る無数の魚人にも、私の知っている限り。実は位というものがあるのだ。将の位というものがあり。将の魚人は殊更強いのだ。分かりやすく言えば、リーダーのようなもので、モリも一際重く大きい。魚の鱗も非常に硬く。並大抵の武器では歯が立たぬ。
だが、苦戦を強いられていた蓮姫が、槍の連続した突きで、一度に二人の魚人の腹を貫いている。
魚の顔が苦痛で歪んだ魚人たちは次々と倒れていった。
「ハイッ!」
策士策に溺れる……か。北龍の策は、恐らくは北龍も鳳翼学園の麻生と地姫を襲う策を練ったのであろうが。ことごとく裏目にでるのだろう。
鳳翼学園では麻生と地姫は、身の安全のために自衛隊と共に更に警戒を強めるだろうし、天鳥船丸では武の体力を温存する作戦に皆が自然と活躍していた。北龍はその策によって、後に新たな誤算に気付くはずだ。
魚人たちは、勇猛果敢に武に襲い掛かるが、ことごとくに左右にいる鬼姫と湯築にもふられていた。
蓮姫は、高取と光姫の後方支援者の護衛だ。蓮姫は近接も得意とし、また神出鬼没な長槍の技を使うので、うってつけである。
その時、無数の超巨大な渦潮が天鳥船丸の周囲を囲んだ。
昇ったのは、見るからに五千歳は超えている硬い鱗の龍である。
すぐさま鬼姫と武が牽制のため一撃必殺を繰り出した。
タケルはなんなく居合いで龍を一刀両断にし、鬼姫は居合い抜きだが、素早くツバメ返しをした。その方が二度、瞬時に袈裟懸けと逆袈裟に刀を振るうので、剣に宿る気が二つに重なり、龍を斬り裂けるのだ。
鬼姫の技量にはいつも目を見張るものがある。
豪雨と雷の舞う海に大量の血が流れ落ち。五千歳の龍は何体も果敢に幾度も昇って来ていた。まるで、一人でもその命を奪えればそれでいいともいわんばかりであった。
天鳥船丸の後ろを見ると、甲板の遥か後方で蓮姫が苦戦をしている。
天鳥船丸へと飛び込んで来る無数の魚人にも、私の知っている限り。実は位というものがあるのだ。将の位というものがあり。将の魚人は殊更強いのだ。分かりやすく言えば、リーダーのようなもので、モリも一際重く大きい。魚の鱗も非常に硬く。並大抵の武器では歯が立たぬ。
だが、苦戦を強いられていた蓮姫が、槍の連続した突きで、一度に二人の魚人の腹を貫いている。
魚の顔が苦痛で歪んだ魚人たちは次々と倒れていった。
「ハイッ!」