第45話
文字数 871文字
「この階段で降りましょう! さあ、早く! 私がしんがりをします」
光姫はエレベーターが嫌いのようだ。
私の知っている限り。ポセイドンへ来る時にも階段を使っていたのだ。
だが、都会慣れもしている光姫だった。
一番目は蓮姫。二番目は武と鬼姫、最後には光姫が広い廊下から東階段を飛んだ。
「いざ!」
光姫が目を瞑って階段を飛ぶように降り始めると同時に、暗黒のビルの外が急に仄かに明るくなりだした。
ビルの外を見てみると、夏だというのに極寒の地の吹雪が吹き乱れはじめた。
そして、数刻後には信じられないほどの大きさの雹が豪雨のように振り出す。
このビルの周囲には、もはや龍が近づけないのではないだろうか。ビルから離れて辺りを見回してみると、突然に発生した巨大な竜巻が四方を囲んでいた。
龍が凍る。
辺りは鋭利な先端の雹が降り続け。容赦のない極低温の世界であった。
東階段は幅が広い。
蓮姫が先頭に数十段の階段を、駆け降りるかのように飛んでいた。踊り場で素早く身を回転し、また階段を飛び降りる。
ここ120階からエレベーターを動かす動力室までは、少しの時間で辿り着けるであろう。
けれども、もうすぐこのビルは倒壊するであろうが。
武たちがそれぞれの武器を置いていたエントランスに着く頃には、この建物の周囲は雪が降り積もり氷山が囲んでいた。
「鬼姫さん。さあ、地下へ! 蓮姫さんと光姫さんはここで待っててください!」
武は鬼姫を連れ、照明のない真っ暗な地下への階段を探した。
武は目が慣れ始めると、階段を地階へと駆け降りて、エレベーターの動力室を見つけようとした。
立ち入り禁止と書かれたプレートがあった。
機械音の激しい殺風景な部屋が武たちが探している動力室だ。
素早く、武と武装した鬼姫は動力室の中に入った。鍵はかかっていなかったようだ。
鬼姫は心なしか緊張し、興味深く辺りを見回していた。動力室はせせこましく。オイルの臭いが強すぎた。
大人五人が入ると、すぐに身動きができないくらいの狭い場所である。
光姫はエレベーターが嫌いのようだ。
私の知っている限り。ポセイドンへ来る時にも階段を使っていたのだ。
だが、都会慣れもしている光姫だった。
一番目は蓮姫。二番目は武と鬼姫、最後には光姫が広い廊下から東階段を飛んだ。
「いざ!」
光姫が目を瞑って階段を飛ぶように降り始めると同時に、暗黒のビルの外が急に仄かに明るくなりだした。
ビルの外を見てみると、夏だというのに極寒の地の吹雪が吹き乱れはじめた。
そして、数刻後には信じられないほどの大きさの雹が豪雨のように振り出す。
このビルの周囲には、もはや龍が近づけないのではないだろうか。ビルから離れて辺りを見回してみると、突然に発生した巨大な竜巻が四方を囲んでいた。
龍が凍る。
辺りは鋭利な先端の雹が降り続け。容赦のない極低温の世界であった。
東階段は幅が広い。
蓮姫が先頭に数十段の階段を、駆け降りるかのように飛んでいた。踊り場で素早く身を回転し、また階段を飛び降りる。
ここ120階からエレベーターを動かす動力室までは、少しの時間で辿り着けるであろう。
けれども、もうすぐこのビルは倒壊するであろうが。
武たちがそれぞれの武器を置いていたエントランスに着く頃には、この建物の周囲は雪が降り積もり氷山が囲んでいた。
「鬼姫さん。さあ、地下へ! 蓮姫さんと光姫さんはここで待っててください!」
武は鬼姫を連れ、照明のない真っ暗な地下への階段を探した。
武は目が慣れ始めると、階段を地階へと駆け降りて、エレベーターの動力室を見つけようとした。
立ち入り禁止と書かれたプレートがあった。
機械音の激しい殺風景な部屋が武たちが探している動力室だ。
素早く、武と武装した鬼姫は動力室の中に入った。鍵はかかっていなかったようだ。
鬼姫は心なしか緊張し、興味深く辺りを見回していた。動力室はせせこましく。オイルの臭いが強すぎた。
大人五人が入ると、すぐに身動きができないくらいの狭い場所である。