第65話
文字数 1,307文字
「ひ……か……り……?」
光の精霊が打ち出した光の気が、今じじいに届いた。その光の気はじじい回復させ、肉体を元に戻す。
「何だ、何が起こったというんだ」
「何か分からないけど……凄い。体中に力が漲って来る」
じじいの身体が全体的に光り輝く。その中でもポケットが一段と輝いている事に気付く。
「ん、なんだ。これは赤い宝石?」
たまたま持って来ていた赤い宝石が輝いていた。
「これは……マジックスピネルか?」
「何だそりゃ?」
そう言えば、この宝石は身に着けた者の魔力を増幅するんだっけ。副作用でその者の生命力か何かを奪うんだっけ?
「そうか……この装備品は俺にはデメリットにならない。不死の俺の生命力は、ある種無限だ」
宝石は遠くに落ちている聖剣に光を放ち、包み込む。そのまま聖剣をじじいの所にまで引き寄せて来た。
パシッ
聖剣をキャッチする。宝石はそのまま光となり、聖剣に吸収されていった。
「これで装着完了……かな?」
「それはマジックスピネルの中でも特殊な、ダークマジックスピネルだな」
「さっきから、なんだよ? そのマジックスピネルってのは?」
「マジックスピネルといのは魔力を持った宝石だ。持つ者の力を底上げする。恐らくそれはマジックスピネルを改造して作られた呪いのアイテムだ」
「確かに呪いの装備みたいな効果のアイテムだけど」
魔王は爪を振りかざす。
「しかしそれだけでは納得出来ぬ。お前が回復した事は宝石の力とは言えないだろう」
魔王の爪を聖剣で受け止める。じじいの全身を纏う魔力のおかげか、押し負ける事も無い。
「俺にもよく分かっていないんだ。もしかしたら勇者としての今まで気付かなった能力かもな」
「そんなもの聞いた事も無いわ」
今度はじじいが爪を受け止めたまま剣を振りぬいた。魔王の爪が折れ、魔王の頭を掠める。
「ぐっ、この私に傷を付けるとは!?」
続いて聖剣で攻撃を仕掛けるが、魔王はそれを大きく後ろへ飛び退いてかわす。
「仕方がない、全力で相手してやろう」
「全力が出せない状態のくせに!」
魔王は気を高め、一気に爆発させる。魔王から感じる闇の魔力が増幅した。
「そんな力を隠し持っていたとは!」
「くっ、まだまだ復活したばかりの身。本来の力の半分しか出せていない」
「じじい、魔王はまだ全力を出せずにいる。倒すなら今しかない。逃すんじゃねえぞ」
「ああ、分かった」
じじいは聖剣を構えた。
「面白い、逃がさないはこっちの台詞だ」
魔王が手を翳すと、そこに大きな剣が姿を現した。
魔王は大剣で斬り掛かって来た。じじいは先読みでかわし、斬り込んだ。魔王の腕に掠り、出血する。
「ぐっ、こいつ」
魔王は炎を吐き出した。聖剣でガードするが、炎の勢いで後退する。
「炎まで吐けるのかよ」
じじいはライトボールを放つ。流石に魔王に対して、この魔法ではダメージが入らない。
「お前など、今の状態でも滅ぼせるわ」
魔王は闇属性の魔法を放った。じじいはライト斬りで魔法を斬り付け、相殺させる。
「結構色々な攻撃が出来たんだな」
「お前こそ、その驚異的な回避能力は厄介だ。光の精霊の加護も、私には相性が悪い」
じじいは魔力を高める。魔王も同じく、魔力を溜め始めた。
光の精霊が打ち出した光の気が、今じじいに届いた。その光の気はじじい回復させ、肉体を元に戻す。
「何だ、何が起こったというんだ」
「何か分からないけど……凄い。体中に力が漲って来る」
じじいの身体が全体的に光り輝く。その中でもポケットが一段と輝いている事に気付く。
「ん、なんだ。これは赤い宝石?」
たまたま持って来ていた赤い宝石が輝いていた。
「これは……マジックスピネルか?」
「何だそりゃ?」
そう言えば、この宝石は身に着けた者の魔力を増幅するんだっけ。副作用でその者の生命力か何かを奪うんだっけ?
「そうか……この装備品は俺にはデメリットにならない。不死の俺の生命力は、ある種無限だ」
宝石は遠くに落ちている聖剣に光を放ち、包み込む。そのまま聖剣をじじいの所にまで引き寄せて来た。
パシッ
聖剣をキャッチする。宝石はそのまま光となり、聖剣に吸収されていった。
「これで装着完了……かな?」
「それはマジックスピネルの中でも特殊な、ダークマジックスピネルだな」
「さっきから、なんだよ? そのマジックスピネルってのは?」
「マジックスピネルといのは魔力を持った宝石だ。持つ者の力を底上げする。恐らくそれはマジックスピネルを改造して作られた呪いのアイテムだ」
「確かに呪いの装備みたいな効果のアイテムだけど」
魔王は爪を振りかざす。
「しかしそれだけでは納得出来ぬ。お前が回復した事は宝石の力とは言えないだろう」
魔王の爪を聖剣で受け止める。じじいの全身を纏う魔力のおかげか、押し負ける事も無い。
「俺にもよく分かっていないんだ。もしかしたら勇者としての今まで気付かなった能力かもな」
「そんなもの聞いた事も無いわ」
今度はじじいが爪を受け止めたまま剣を振りぬいた。魔王の爪が折れ、魔王の頭を掠める。
「ぐっ、この私に傷を付けるとは!?」
続いて聖剣で攻撃を仕掛けるが、魔王はそれを大きく後ろへ飛び退いてかわす。
「仕方がない、全力で相手してやろう」
「全力が出せない状態のくせに!」
魔王は気を高め、一気に爆発させる。魔王から感じる闇の魔力が増幅した。
「そんな力を隠し持っていたとは!」
「くっ、まだまだ復活したばかりの身。本来の力の半分しか出せていない」
「じじい、魔王はまだ全力を出せずにいる。倒すなら今しかない。逃すんじゃねえぞ」
「ああ、分かった」
じじいは聖剣を構えた。
「面白い、逃がさないはこっちの台詞だ」
魔王が手を翳すと、そこに大きな剣が姿を現した。
魔王は大剣で斬り掛かって来た。じじいは先読みでかわし、斬り込んだ。魔王の腕に掠り、出血する。
「ぐっ、こいつ」
魔王は炎を吐き出した。聖剣でガードするが、炎の勢いで後退する。
「炎まで吐けるのかよ」
じじいはライトボールを放つ。流石に魔王に対して、この魔法ではダメージが入らない。
「お前など、今の状態でも滅ぼせるわ」
魔王は闇属性の魔法を放った。じじいはライト斬りで魔法を斬り付け、相殺させる。
「結構色々な攻撃が出来たんだな」
「お前こそ、その驚異的な回避能力は厄介だ。光の精霊の加護も、私には相性が悪い」
じじいは魔力を高める。魔王も同じく、魔力を溜め始めた。