第51話
文字数 1,376文字
第3回戦、第1試合目のヘンリーの試合が始まった。相手は魔法使いだな。
魔法使いは炎の魔法を連発し、ヘンリーはそれを捌きながら向かって行く。流石に秒殺とはいかないようだ。ある程度近付いた辺りで、魔法使いは強力な魔法に切り替えてきた。ガードし後ろへ押されるヘンリー。
「く、やるな。出来ればあまり手の内を見せたく無いんだが、仕方ないか」
ヘンリーは剣に魔法を込めだした。
「これは……魔法剣を使用するつもりだな」
ヘンリーの剣撃以外は初めて見る。しっかりと見ておかなければ。
魔法使いは再度、強力な魔法を撃ちだす。ヘンリーは襲い掛かる炎を魔力の籠った剣で切り裂いた。
「行くぞ、魔法剣ガイア!」
その場で剣を振るうと、剣から魔力が拡散して敵に襲い掛かった。杖で身を守ろうとした魔法使いだったが、拡散した魔力の刃が次々と突き刺さる。
「ぐああ……何なんだ、この攻撃は」
ヘンリーは更に魔法使いに向かっていた。
ズサッ
ヘンリーの剣が魔法使いを串刺しにする。
「終わりだな」
「う、ああ……」
剣を振ると、魔法使いは地面に叩きつけられた。あれは間違いなく致命傷だな。
「それまで。ヘンリー選手の勝利です」
わああっと歓声が沸く。仮に死んでしまっても蘇生されるから、だと思いたい。
「しかし強い。まだまだ力を隠し持ってやがるな」
試合時間にして訳1分。結局は強さの片鱗を見れただけだった。
「決勝で当たったらどう戦っていくか……」
第2試合は剣士とスボイト。スボイトもまだ実力を全然出していない。剣士の攻撃をかわしながら槍で攻撃していく。剣士もそれを捌き、打ち合いになる。
「へえ、思ったよりやるな」
スボイトは槍に魔力を込めて素早い突きを繰り出す。
「早い、それに強烈な威力じゃないか」
突きはかわそうとした剣士の肩を直撃。剣が手から離れる。
「くそ、力が入らない」
「もう降参でいいかな?」
「この状態ではもう無理だろう。降参だ」
「それまで。スボイト選手の勝利です」
「れは。……凄く早い攻撃だな。ヘンリーでも捌けるのか?」
準決勝ではヘンリーとスボイトが当たる。どっちが決勝にきても厳しい戦いになりそうだった。
「こっちも奥の手を使うしかないか」
第3試合、剣士VS忍者。
この忍者がずっと試合開幕での魔法攻撃のみで勝ち進んでいるのだ。あの魔法が凄い威力なんだろう。今回も始まってすぐに魔法を発動させた。
「ふん、超絶鎌鼬の術!」
ちょうぜつカマイタチ……ウィンドストームみたいな魔法だろうか?
広範囲の竜巻を起こし、相手の動きを封じる。そのまま風の刃で相手を切り刻んでいく。その量が半端じゃなく多い。
「何だ……普通じゃない。こんな攻撃がありなのかよ」
対策を考えていたのだろう。試合が始まった瞬間に忍者に向かって走り出した剣士だったが、魔法につかまってしまいなす術もなく食らい続ける。一応ガードはしているが、全方位からの攻撃には効果も薄いだろう。
竜巻が収まった頃には剣士は息絶えていた。急いで賢者が蘇生をしに来ている。
「ヤバすぎる。これから前回準優勝者とやらなくちゃいけないのに……勝っても明日こいつが相手かよ。」
映像だけではいまいち威力が分からない。策はあっても、どれが有効か分からないのだ。ミスは即敗北に繋がってしまう。
「レイス選手、試合が始まります。魔法陣の方へお願いします」
魔法使いは炎の魔法を連発し、ヘンリーはそれを捌きながら向かって行く。流石に秒殺とはいかないようだ。ある程度近付いた辺りで、魔法使いは強力な魔法に切り替えてきた。ガードし後ろへ押されるヘンリー。
「く、やるな。出来ればあまり手の内を見せたく無いんだが、仕方ないか」
ヘンリーは剣に魔法を込めだした。
「これは……魔法剣を使用するつもりだな」
ヘンリーの剣撃以外は初めて見る。しっかりと見ておかなければ。
魔法使いは再度、強力な魔法を撃ちだす。ヘンリーは襲い掛かる炎を魔力の籠った剣で切り裂いた。
「行くぞ、魔法剣ガイア!」
その場で剣を振るうと、剣から魔力が拡散して敵に襲い掛かった。杖で身を守ろうとした魔法使いだったが、拡散した魔力の刃が次々と突き刺さる。
「ぐああ……何なんだ、この攻撃は」
ヘンリーは更に魔法使いに向かっていた。
ズサッ
ヘンリーの剣が魔法使いを串刺しにする。
「終わりだな」
「う、ああ……」
剣を振ると、魔法使いは地面に叩きつけられた。あれは間違いなく致命傷だな。
「それまで。ヘンリー選手の勝利です」
わああっと歓声が沸く。仮に死んでしまっても蘇生されるから、だと思いたい。
「しかし強い。まだまだ力を隠し持ってやがるな」
試合時間にして訳1分。結局は強さの片鱗を見れただけだった。
「決勝で当たったらどう戦っていくか……」
第2試合は剣士とスボイト。スボイトもまだ実力を全然出していない。剣士の攻撃をかわしながら槍で攻撃していく。剣士もそれを捌き、打ち合いになる。
「へえ、思ったよりやるな」
スボイトは槍に魔力を込めて素早い突きを繰り出す。
「早い、それに強烈な威力じゃないか」
突きはかわそうとした剣士の肩を直撃。剣が手から離れる。
「くそ、力が入らない」
「もう降参でいいかな?」
「この状態ではもう無理だろう。降参だ」
「それまで。スボイト選手の勝利です」
「れは。……凄く早い攻撃だな。ヘンリーでも捌けるのか?」
準決勝ではヘンリーとスボイトが当たる。どっちが決勝にきても厳しい戦いになりそうだった。
「こっちも奥の手を使うしかないか」
第3試合、剣士VS忍者。
この忍者がずっと試合開幕での魔法攻撃のみで勝ち進んでいるのだ。あの魔法が凄い威力なんだろう。今回も始まってすぐに魔法を発動させた。
「ふん、超絶鎌鼬の術!」
ちょうぜつカマイタチ……ウィンドストームみたいな魔法だろうか?
広範囲の竜巻を起こし、相手の動きを封じる。そのまま風の刃で相手を切り刻んでいく。その量が半端じゃなく多い。
「何だ……普通じゃない。こんな攻撃がありなのかよ」
対策を考えていたのだろう。試合が始まった瞬間に忍者に向かって走り出した剣士だったが、魔法につかまってしまいなす術もなく食らい続ける。一応ガードはしているが、全方位からの攻撃には効果も薄いだろう。
竜巻が収まった頃には剣士は息絶えていた。急いで賢者が蘇生をしに来ている。
「ヤバすぎる。これから前回準優勝者とやらなくちゃいけないのに……勝っても明日こいつが相手かよ。」
映像だけではいまいち威力が分からない。策はあっても、どれが有効か分からないのだ。ミスは即敗北に繋がってしまう。
「レイス選手、試合が始まります。魔法陣の方へお願いします」