第127話 支配者の正体
文字数 1,519文字
『メイちゃん…どうしてメイちゃんがレディなの?ううん。なんでメイちゃんがこんなことしてるの?』
愛羽はとても悲しそうな顔で言った。
『何か…訳があるんだよね?きっとそうなんでしょ?』
はい。と答えてほしい一心でそういう言い方をしたが戦国原はニコニコしてそれを見ている。
『このヤロ~!!』
綺夜羅は我慢ならずまた飛びかかろうとするがやはりまたも愛羽がそれを止めた。
『ダメ!綺夜羅ちゃん!メイちゃんは…友達なの』
『バッカヤロー!こいつはお前のこと友達だなんて思ってねぇんだぞ!まだ分かんねぇのかよ!』
『いいえ。ボクと愛羽さんは友達ですよ』
戦国原は表情1つ変えずにそれを言う。
『おい愛羽!こいつは如月さんズタボロにして、旋と珠凛はこいつにやられて珠凛は足まで折られて、数も燃も神楽さんもこいつの仲間にやられて、人質取られた瞬はいいように使われて、それを影で操ってきたのがこいつだろ?挙げ句の果てにてめぇの仲間まで罠にはめて、あわよくば人殺させようとしてんだぞ!それを忘れたのか!?それも間違いだなんて言うのかよ!』
『それは…』
するとそこに黒塗りの車が停まった。
『おう戦国原。何やってんだ?んな所で』
『あ、こんばんは鷹爪さん。いえ、神奈川制覇の一環ですよ』
『ほーお、さすがは幹部。頼もしいねぇ』
『そうだ。優子さんなら学校に行ってますよ』
『おぉ、そうか。ありがとよ。ご苦労さん』
『お疲れ様です』
戦国原がペコリと頭を下げると鷹爪は車を走らせた。
『おい…今の…』
『えぇ…。これから亡くなる方です』
綺夜羅も愛羽も自分の血液が激しく流れていくのを感じていた。
ついに来てしまったのだ、その人物が。
しかも、タイミングは最悪だ。
『…おい愛羽。まずいぞ、気付いてるか?』
『え?』
『麗桜はもう当分前に着いてる。だが依然として戻ってくる様子もなきゃ、めぐや珠凛からだってまだ連絡もない。あの後樹さんだって行ってんだ。でも、まだなんもリアクションがないってことはよ、少なくとも上手くいってないってことだと考えるべきだよな?それでもう問題のヤクザが来ちまったってことはつまり、最悪のパターンなやつじゃねぇのか?なぁ…もしあいつら変に巻き込まれでもしたら…その…つまりよ…』
綺夜羅は上手く言葉にできなかったがそれは愛羽も同じことを考えていた。巻き込まれたら最悪殺されることだってあり得る。
みんな命をかけて守ろうとしているのだ。
『言ったよね。哉原樹に白桐優子は止められないって』
綺夜羅は走って厚央に向かおうとした。しかし戦国原が飛び蹴りでそれを妨害し転倒した綺夜羅をすかさず強烈な蹴りでいためつけた。
『うっ!』
『綺夜羅ちゃん!』
駆け寄っていく愛羽を戦国原は迷わず殴り飛ばす。
『愛羽さん。もう少しで終わりますからじっとしててください。さて、綺夜羅さんの足も折っておきますか』
『愛羽ぁ!!てめぇ!立ちやがれぇ!こいつあたしに任せてお前は行けぇ!!』
愛羽はフラフラと立ち上がった。
『そうはさせない。あなたたちはこれ以上先へは進めませんよ』
綺夜羅は戦国原の足にしがみついた。
『行けぇ!愛羽!あたしがぜってーこいつの足放さねぇ!とっとと行きやがれぇ!!』
『ちっ』
戦国原は何度もおもいきり綺夜羅を殴りつけたが綺夜羅は放さなかった。愛羽はそれを見て一気に走りだした。
『往生際が悪い人ですね』
『な、なんとでも言いやがれ…』
綺夜羅はとにかく足にしがみついた。
『ふっ、まぁ今更行ったところでもう遅いですよ。もう全てはボクの描いた通りに…』
その時戦国原の脳裏に今までと全く違う映像が浮かび上がってきた。
それは、愛羽が胸を撃たれ死ぬ瞬間のシーンだった。
『…なんだって?』
愛羽はとても悲しそうな顔で言った。
『何か…訳があるんだよね?きっとそうなんでしょ?』
はい。と答えてほしい一心でそういう言い方をしたが戦国原はニコニコしてそれを見ている。
『このヤロ~!!』
綺夜羅は我慢ならずまた飛びかかろうとするがやはりまたも愛羽がそれを止めた。
『ダメ!綺夜羅ちゃん!メイちゃんは…友達なの』
『バッカヤロー!こいつはお前のこと友達だなんて思ってねぇんだぞ!まだ分かんねぇのかよ!』
『いいえ。ボクと愛羽さんは友達ですよ』
戦国原は表情1つ変えずにそれを言う。
『おい愛羽!こいつは如月さんズタボロにして、旋と珠凛はこいつにやられて珠凛は足まで折られて、数も燃も神楽さんもこいつの仲間にやられて、人質取られた瞬はいいように使われて、それを影で操ってきたのがこいつだろ?挙げ句の果てにてめぇの仲間まで罠にはめて、あわよくば人殺させようとしてんだぞ!それを忘れたのか!?それも間違いだなんて言うのかよ!』
『それは…』
するとそこに黒塗りの車が停まった。
『おう戦国原。何やってんだ?んな所で』
『あ、こんばんは鷹爪さん。いえ、神奈川制覇の一環ですよ』
『ほーお、さすがは幹部。頼もしいねぇ』
『そうだ。優子さんなら学校に行ってますよ』
『おぉ、そうか。ありがとよ。ご苦労さん』
『お疲れ様です』
戦国原がペコリと頭を下げると鷹爪は車を走らせた。
『おい…今の…』
『えぇ…。これから亡くなる方です』
綺夜羅も愛羽も自分の血液が激しく流れていくのを感じていた。
ついに来てしまったのだ、その人物が。
しかも、タイミングは最悪だ。
『…おい愛羽。まずいぞ、気付いてるか?』
『え?』
『麗桜はもう当分前に着いてる。だが依然として戻ってくる様子もなきゃ、めぐや珠凛からだってまだ連絡もない。あの後樹さんだって行ってんだ。でも、まだなんもリアクションがないってことはよ、少なくとも上手くいってないってことだと考えるべきだよな?それでもう問題のヤクザが来ちまったってことはつまり、最悪のパターンなやつじゃねぇのか?なぁ…もしあいつら変に巻き込まれでもしたら…その…つまりよ…』
綺夜羅は上手く言葉にできなかったがそれは愛羽も同じことを考えていた。巻き込まれたら最悪殺されることだってあり得る。
みんな命をかけて守ろうとしているのだ。
『言ったよね。哉原樹に白桐優子は止められないって』
綺夜羅は走って厚央に向かおうとした。しかし戦国原が飛び蹴りでそれを妨害し転倒した綺夜羅をすかさず強烈な蹴りでいためつけた。
『うっ!』
『綺夜羅ちゃん!』
駆け寄っていく愛羽を戦国原は迷わず殴り飛ばす。
『愛羽さん。もう少しで終わりますからじっとしててください。さて、綺夜羅さんの足も折っておきますか』
『愛羽ぁ!!てめぇ!立ちやがれぇ!こいつあたしに任せてお前は行けぇ!!』
愛羽はフラフラと立ち上がった。
『そうはさせない。あなたたちはこれ以上先へは進めませんよ』
綺夜羅は戦国原の足にしがみついた。
『行けぇ!愛羽!あたしがぜってーこいつの足放さねぇ!とっとと行きやがれぇ!!』
『ちっ』
戦国原は何度もおもいきり綺夜羅を殴りつけたが綺夜羅は放さなかった。愛羽はそれを見て一気に走りだした。
『往生際が悪い人ですね』
『な、なんとでも言いやがれ…』
綺夜羅はとにかく足にしがみついた。
『ふっ、まぁ今更行ったところでもう遅いですよ。もう全てはボクの描いた通りに…』
その時戦国原の脳裏に今までと全く違う映像が浮かび上がってきた。
それは、愛羽が胸を撃たれ死ぬ瞬間のシーンだった。
『…なんだって?』