第47話 異変

文字数 888文字

『まず崩さなければいけないのは4大暴走族ではなく東京連合。数にして1000人というそのチーム力は圧倒的です。更に3人の総長たちは必ず邪魔になるでしょう。せっかくこっちが優勢になったとしても彼女たちに助けに入られてはさすがに困る。なら最初に消えてもらえばいい…』




『あれ?』

 次の日、瞬は朝起きていつも通り病院に行こうとすると単車のタイヤがパンクしているのに気づいた。

『変だな…昨日は平気だったのに…』

 ついてないなぁ、早く病院に行かなきゃいけないのに。

 そう思ってまず琉花に電話すると、しばらく鳴らしたが出ないようだった。

 あれ?まだ寝てる?

 続けて千歌に連絡するもこちらは電源が入っていない。
 昨日あの後2人で遊び明かしたのだろうか?

 仕方なく自分で近くのバイク屋に連絡して来てもらいパンクの修理だけをしてもらった。

 なんやかんや時間がかかってしまい、タイヤが直った頃にはもう午後になってしまっていた。

 2人からはまだ連絡がなく、遅くなってしまったが都河泪の病院に向かった。

 だが、ここでとんでもないことが起きた。



『あれ?都河さん病院を移るとかでお友達の方と退院されましたよ?』

『え!?』

 病院に泪がいなかったのだ。

『友達って?あの、いつもあたしと一緒にいる子たちですか?』

『あ、いや、いつもの方ではなかったですけど。なんでも、今よりいい治療ができる病院が見つかったとかで、その病院からの紹介状を持ってこられてたみたいでしたよ?それならよかったね~って話してたんですけど、聞かされてなかったですか?』

『え?…は、はぁ…』

 いや、聞かされるされないの問題ではない。

 病院を変える理由も分からなかったし、そもそも泪の友達は自分たち以外ありえない。

 あるとすれば愛羽たちだが自分に黙ってそんなことをするとは思えない。

 瞬がまだ何一つも理解できないでいると電話が鳴った。

 琉花からだ。

 きっと理由は分からないがやっぱり琉花と千歌が違う病院を手配してくれていたのだ。
 瞬はそう思って電話に出た。

『あ、もしもし琉花?もしかして今泪と一緒にいる?』

 だが相手は何も喋らなかった。

『…琉花?』
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