☆.【Kali‐Yuga】  昭和の終わりに(2)。

文字数 4,107文字

  物心がつきだしてから(6歳ぐらい?)見たテレビ番組で、とても印象に残っているものがある。舞台では楽団がラテンの音楽を演奏していた。一段低いフロアーには丸テーブルがいくつもあり観客が座って聞き入っている。音楽はムーディーなゆったりしたものだったと記憶する。幼いボクの目には、「観客がみな夢に浸っている」ように見えた。「異様」で、「不安」になったのを記憶する。この番組は日曜の夕方、毎週やっていた。

  11歳の時「他人の関係」なる歌謡曲がよくTVで流れていた。その歌のアクション、曲調に、違和感を感じた。「まずい、これは..」といった印象があった。*「人工的過ぎる」といった言葉に今ならなるだろう。怖かったのだ。また、「ハチのムサシは死んだのさ」は10歳の時。奇跡の楽曲。学生運動へのレクイエムとして、[時]が一時だけ、世に響き渡ることの許しを与えたのだろう。「ウキウキ」「のりのり」のラテン調で、とても短い曲であるのが切なく、またふさわしい。紅白への出場も果たしている。ほとんどの人には、ただの子供向け歌謡と受けとめられていたそうだ。

  永◯豪氏の、あの作品がマガジンで1972年〜73に連載される。ボクは立ち読みで週間ベースで読んだ。同じく10〜11歳。(略)

  高校の時、15歳、はまったテレビドラマに「傷だらけの天使」がある。当然再放送だ。最終回に、魔女である綾部貴子( 岸田今日子)が砂丘をバックにスローに舞いながらこう言う。「この国がなにをしてくれたのよ!」と。歌うようにも、叫びのようにも思えた、この呪いのつぶやきが記憶に残る。*このあと彼女は関係者を見捨てて、船でヨーロッパへの高飛びを図る。何故に、何に対しての恨みなのであろうか?

  そして、昭和の終わりとともに、多くのかってこれまでにない事件が顕在化してくる。Mの事件においては、彼はボクと同じ年の生まれだ。「一人上がれば、一人が沈む」は、Gの語った法則の一つだ。まかり間違えば、「ボクが彼だったかも知れない」と思わざるを得ない。同じく、憑き物があったのだと思う。

  オムにおいて、とあるテレビのドキュメント映像を見ていて、彼がしていることに「これは、あの術式ではないか!」との認識があった。至近距離であれをされたら、ひとたまりもない。男であろうが女であろうが関係ない。出会ってしまわれた方々は、大変に不運である。

  家という血筋の関係性の枠内、もしくは共同体での関係性の枠内でしか起こりえない得なかった犯罪が、道で目の前を行く、まったく見も知らない赤の他人を標的として見いだすものへと変わる。なんの理解も共感(ロマン)も持ち得ない。薄っぺらな異常な狂気があるだけ。

  子供のころは、みんな無茶をした。でも大きなケガには不思議といたらならなかった。*スピードのでた自転車で、飛んで前方に一回転して落ちたこともある、苦悶はあったが、まったくの無傷ですむ。ケガは勲章だったのだ。それが、ブランコで、ジャングルジムで、シーソーでの事故報告がよく見聞きされるようになる。ある信仰の中だけの話としては「仏がいなくなった」があるそうだ。見えざる守護鎮護の担い手あった存在が..。何処へ行かれた?何故に去られた?ボクは詳しくは知らない。

  とある総理のときに、信じられない額の国債が発行される。もう返せる訳がないスケールの金額だ。この総理は、なぜかすぐに亡くなられてしまう。


  もうこのへんにしておきます。つらつら並べてみたが...。表にはでてきてはいなかったが、既に良くないことは日本で進行していたのだと思う。ボク自身も、その影響を強く受けていた方だとの自覚がある。むしろ、それらの最鋭端の現れを敏感に察知し、志向していた方だと思う。そして崩御のタイミングと同じくして、顕在化してくる。*これはボクの京都時代のことだ。「地獄の蓋が開いてしまった」ように感じて見てた。*平成3年に信楽高原鐵道列車衝突事故(死傷者656名)。*平成7年には阪神・淡路大震災がある。

  昭和の枠内、終わり頃の様子において気になったことを残したかったのだが、少し平成にまで踏み込んでしまってはいる。要はボクなりの危機感が(それも目を見張るばかりのものが)、この時を境に大きく芽生えていったということを述べたかったのです。

霊的防衛の崩壊?

まさしく『カリ・ユガ』に合致する時代に、日本も入っていったとしか思えない...。

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それぞれの時代で道徳は4分の1ずつ減っていく。
カリの時代は最盛期に比べれば最早4分の1の道徳しかない。

「花が花を咲かせるとき、果実が果実を実らせるとき、ユガは終わる。ユガの終わりが近づけば、季節外れの激しい雨が降る」そして葉の上の幼いヴィシュヌの化身であるクリシュナは地球に現れ、全てを最初から創りだす。

*カリ・ユガは2,400年間続くとの説もある。


               〈了〉


ご参考: http://krsn9047.net/purana12.html



おまけ:

最後にFragmentsの、あるGの語りを、ボクなりに訳したものを上げさせて頂きます。浅井先生のとは少し違うと思います。これを添えるのは、現在の日本の状況においても示唆になるかもと思ったからです。説明はいたしません。悪しからず。
  

  It always seems to people that others invariably do things wrongly, not in the way they should be done. どうやら人々の目からすると、他人のやることはまず間違ったやり方としか思えないらしい。然(しか)るべきあり方ではないと。Everybody always thinks he could do it better. みんな、自分ならば、もっと上手くやれるのにといつも考える。They do not understand, and do not want to understand, that what is being done, and and particularly what has been done in one way, cannot be, and could not have been, done in another way. かれらは分かっていないのだ、そして分かりたいとも思わない。「何がなされた」のかを、そして特に、他のやりかたは/あり方は、現実には行い得ない/あり得ないことだったのだということを。Have you noticed how everyone now is talking about the war?君は、最近、多くの人々が戦争についてよく話をしているのに気付いたかね?Everyone has his own plan, has own theory. みんな、こうしたらいい、ああしたらいいとかの案を、そして独自の見解を持っている。Everyone finds that nothing is being done in the way it ought to be done. みなには、なにもそれらが[果たされるべきやり方]では行われていないと思われるらしい。Actually everything is being done in the only way it can be done, If one thing could be different everything could be different. 実際には、物事は、それがなし得る唯一の形で、すべてなされていっている。もし一つが違えば、すべてが違ったものになっているだろう。And then perhaps there would have been no war.すなわち、そうであったのなら、戦争はありはしないであろう。Try to understand what I am saying: 私の言っていることを理解しようとしてみなさい。everything is depend on everything else, everything is connected, nothing is separate. すべては、すべて自体にも準拠している。すべてはつながれている。別れてバラバラでは関連しあえないのだ。Therefore everything is going in the only way it can go. よって、すべては、それのとりうる唯一の有り様にしかなっていないのだ。If people were different everything is different. もし人々が違えば、すべてはまた違ってくるだろう。They are what they are, so everything is as it is.人間は、かれらが有るところのものなのだ。結果、すべては有るがままなのだ。


蛇足:「もし人々が違えば...」のところがポイントなのです。


2018.01.03追記:

G:『今の人間の状態では、彼は、救いたくても救えないのだ...』。

カリユガは不幸な時代なのだが、チャンスの時代とも言えるのです。
ただし、群れとしての話しではなく、各個人においてにはなるが。
他者を変えることはできないが、自分が変わる契機にはなる。

神を求める思いが高まってくる。
彼に近づく為の『行い』の機会に多く恵まれる。
祈る思いが頻発する。

本トークの意義は、彼は昔から既に語られるとおり、
『今も』『いつも』『永遠に』居まし、
ということを皆さんが知られることにあります。

いつもありがとうございます。[gatehiro]
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