Just altered 03「釦押魔」の噺。

文字数 3,498文字

初稿!、初稿でござりまする〜。皆の様様がた〜いつもの如くぅにぃーーい。(崇)


わらべ居りし。
歳ハ寺子屋三周目なれば九才ほどかと思ハるる。
殿にて御座る。

是れこころ頑なるにしてまた生来の痴れ者なりけり。
天性に依りて軈てに改めに至れるや否かハ予測の付き難し。
八幡大菩薩も伏して目され外方向かれするに違ひなしかと思ハれん。

一切他人の迷惑かえりみる適わずして放埓なる儘に振る舞ひける。
我意押し通すばかりが振るまい多くにしてこれが常態でありにけり。
他人においてハ殊に、殊更に…。我において

なりしか…。

生れながら螺子のいくばかりか忘れして貰えずに出て来たりし子なり。
然して、近隣近所に迷惑ヲバ掛け捲くらむ。
是れ、某との同行におきてハ毎度なりしこと声高に訴え宣べて伝へたらん。
もーしてもやったりやられたり噛まれたり、踏んだり蹴ったり虎の子の尾を!
の目にあわされ賜ひしにて御座候…。

「我心底此奴嫌也けり」。

御母堂こころ強き方にありけり。其を深く愛おしみてかまいおられん。
また不憫に思ふが故に返って猫可愛がりに等しゅうこころ傾きておられり。
然れど、如何せん、近隣よりの、我が子が為ノ苦情多く届くに到て、こころ
大きに煩いされ辱めに等しきの思ひの多くずっと味わひて過ごされきたり。
彼の寺子屋通ひ始まってからハずっとずっっと。
数年経てからはもっともっっと。
仰山に、繁盛に…。

おなごしなるもの己が身内の恥なるの世間に知られ触れられ誹らるるハいと堪らんことで
ありにけり。まったくもって耐え難きの、忍び難きの、恥辱の鑑と受け取られたるらん々。
不意にて逐電あるたび気に病みて心労覚ゆるハ常の如しの寒三郎。
例へらば、生まれたての赤子の敏感肌のごときの報せ起こさばしかば白樺の山林裾野。
是れ、我が母君も同じゅうにありて我身の過去を殊更に思い出せさせらるん…。

学童の送迎が勤めありにけり。
上級職の家族の細々とした難題面倒ごとの助け色々とやりたらん。
此れまた馬屋番が担うべしと上位よりおっ付けられし仕事たりけり。

彼ノ御母堂、昼間、己が籠走らせいしての勤めありたれば、我が子の見守り
絶えずに果たすること成らず。叶わず。縁って、某らの出番となりにて候う。
幼子なれば、お女中らにてが最初の声でありし。
されど、やってみて、即座にこの策ハなくなりにて御座候。
男衆のみしか務まらん荒事たることが判明したが故なり…。

わっぱ、幼少期とみに栄えたらん活力に満ちて満ちて溢れしいしておいでになりにけり。
まだ子屋三年目にして背丈は低きながらも、脚力腕力逞しく備われん。
全くもって婆裟羅かと思へる程に奮ひまくり強情押し通しておりにけり。
其の様は子牛と思ひ違えるに逞しけり。黒のよく肥へたるの。駆けて行かれいでもされれば
追うに息切らさるるは必定のこと、更に連れ戻すとならば精力著しく消耗に至らん。

身共、寄る年波、また抱えごと大きにして気病みて過ごすの長くにて御座候。
気概なるの低くありにてが常態にも関わらず難行苦行の相手、天敵として此奴現れり。
とどのつまりハ某にとりて荷重過ぎたるの相手でありにけり…。

童、呼釦の押すの好みたり。各家の門に備えられたる呼子の釦のこと。
押して鈴の音、響き返し来たらんに興を示せり。
反響来らんの心待ちして門前の小僧やりたる。
片っ端から。

悪癖なりし。目にしたるの家々すべからく此れ行なふ行きてに候う。
某、傍に立ちて肩抑へして止めするも阻まんとせりが、すべて徒労に終わりにて候。
懇切丁寧に心を込めて説き聞かしもありたれど一切聞く耳持たじ…。

「我此奴嫌嫌嫌也けり」。

夕の頃、小屋に馬もて走り参るが常なりしこと。
塊になって暫し帰路につくが決め事也て。これに先ずハ同行するが流れにて御座候。
おなごし先生二人が取り敢えずの初っぱなにまとめ役をばなされん。
列作るに先頭に拘り一番前にいつも無理して乱暴に割り込みせるのがかのわっぱなりし。
小さな諍い引き起こすは毎度のことで意固地に過ぎるはいと浅ましく呆れておれり…。

毎度、出会い頭の挨拶の折、先生らの面、毎度諦観に色濃く染められておられにて候う。
既にやつれ果て草臥れ果ててにおられけり。某の次の苦労を察し慮ってか、引き継ぎ時の
声をかけ柔らかくあれど頼りなく無駄ならんことの察し籠っておれり。
終わりなきご苦労の日々の連続繰り返しをその面に想じて、返って皆様の方が遥かに
憐れと思う気持ちでおれりたるれり…。

塊になりて歩むハほんの一時だけの話にて候ふ。
直に行き先ごとに群れ分かれひして分岐して各々行かれん。
間も無くに本わっぱ、某ただ一人で引き受けせねばならぬようなりもうす。

ここよりが本当の本懐の勤めとなりてに候う。
そこより四里ほど(二キロ弱)一緒に歩まねばなり申さぬ。
御母堂の元に無事連れ帰るが某の勤めの本分でありてに候ふ。
十日に二度ハ廻りて来るの役やったんちゃう哉。
いやいや、直ぐに週に二度と増やされておれりになるるるレ!。

「我此奴との同行するハ嫌也けり」。

道中の彼方此方粗方、民家延々続き広々展開してとありぬん。
其れ釦目にしたらば出鱈目に片っ端から押して押してを繰り返してゆかれん。
止むるの兆し、飽きるの兆し、一切なかりし。

駄目を申しつかば、既に隣のを押しておるの始末…。
そのす速きこと

の如し!。
力ずく…、是れ子牛のごときの本性の前になんの意味もなく効果なし。
もう諦めてだた見ているだけのこともあり申した…。
某まったくの甲斐性無しの体たらくと成り果ててしまいてにてで御座候…。

ある時の、某の当番せりのその晩方に、
近隣よりの苦情の電信、雨あられと彼屋に届けられたり。
苦言の中にハ見張り番はほんとに側で見ているだけなんですかへ?がありしとな。

ご母堂、数多の責口にこころ苛まれ苦しみ耐えかねひして激情にやがてに至らん。
特に関係悪しと思はるる、とあるご婦人よりの捻じ込み此れが決定打。

翌朝の九時に返す刀とばかりに番屋へと駆け込みにて摩訶迦羅の憤怒、
上役たるらにぶちまけられしにて御座候……。

然して某その屋へハ出禁と(無事)なりにけり。

これは二件目の不始末にて御座候。

男子同心よりの恨み辛みのご不満の、

いよいよ本格的に勃興せんと欲すの発端となりたり…。』









〈まだまだ続くよaltered 〉










特技はピンポン・ダッシュなり〜! 

コロ助のTシャツが欲しい。





追文:

気の向くままに行動さらば操作するは皆無に等しけれ。
遥か彼方の別方向へと進みゆかれしこともありにて候う。
何でも誰それがそちらに向かうということだけで。
携帯通じして、ご母堂よりの説得がかなえられしハ誠の幸甚。
暗き晩方になって、やっとこさの無事帰宅でありにけり…。


山ほどあるによりて、思い出し思い出しして加筆に至らん。
是れもまた勤めと思ふてやらんと欲す。


他の同僚らが如何にされておったか?...
人さらいの如くに担ぎあげて駆け通しての無理やりの帰宅。
威圧感ごり押しの強圧迫、感満載の迫力にて従わせらるん。
共に我にハ真似の利かぬものばかりでありにけり。

天が憐れに思ふて助け寄越されことも数度ありにて候う。
護法童子現れり。そは蹴玉少年の姿を借りて。
道中の最後の最後に逸脱起こるが常也し。
最後の間隙の災いするは何においても同じこと。
斯くの状況にありてふらっと現れるはいつも同じ少年なりし。
わっぱの家の並びに住まいされておられん。
彼、眉目秀麗また蹴り玉の名手也し。
わっぱの扱い上手ければ、誘い乗りて事進めり。
三度助けられし。
彼自身にとってはことは手持ち無沙汰でしかなかりし。
ことの終わりに蹴り玉の相手をさせられし。
流石ハ護法童子。蹴りて飛んでくる玉のその速いこと速いこと。
某は冷や汗かきまくりでござった。沢山の荷車が周りに停めてあり申したから乃ー。
是れは是れで苦しく、何かはやっぱり付き纏ふ。
是れが道理としての道理たるかな...。』


拝跪拝礼、読者の皆様。

不出来を晒すが常習でごめんなさい。











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