4. Ideas 要点のみ。

文字数 3,601文字

資格取得の為のカリキュラム、その最終パートは現場研修だった。
四日間ほど既存の施設にて実施指導を受ける。
そのハズなのだが、実際は違ってた。指導など一切なし。
いきなり仕事をさせられていた。それも誰しもが嫌がっていたであろう仕事を!。
これは、「やがての時」に向けての前哨戦として備えられていたものだろう…。

Re: 巨大特養。

その施設は大阪北部の未開発エリアにあった。スケールとしてはどでかいタイプ。
遊休地がころがっていたので、此れ幸いとばかりに大きな資本が入ったのだろう。
近隣からは誰も文句を言ってくるものはいなかったであろう。

この施設が研修場所となったてたのは二人。ボクとおばさんの二人だけ。
研修先は、各自の住所から近いモノが割振りされていた。

現場は、四角の「巨大ホールであった」とイメージしていただこう。中心部が職員エリアとなる。
四隅にテーブルが組んで配されており、ここが利用者さん達が食事をとる場所となる。
ここで「何」させられていたか?と言うと、「一人の利用者さんの相手」が殆ど。
任されたのは高齢の男性利用者さん。車椅子が常態の方で、重度の認知症を患われていた。
会話は成立しない方だった。

朝のミーティングでの申し送りが済んだ後は、この方の乗った車椅子を押していた。
ほぼ一日中。間に、食事介助に一時間と休憩として同じく一時間を外れるだけ。
四日間、毎日六時間。延々とこの男性の車椅子を押し続けていたことになる。
最中、「交代の声かけ」は一切なかった!。
これが如何な苦行であるかはご想像にお任せしようw。

現場職員から注意点として伝えられたのは一つだけ。

「立たさんように気いつけてや。」

これだけ。思い起こせば、最初から指導する気などさらさらなかったのであろう。

「そんな世界やないで〜。」

これが、その施設の職員達の「胸の内の思い」であったであろう。
研修生は、厭わしい業務をさせるには丁度いい存在でしかなかった。

「突然立ちよるでな…。」

放るようにして伝えた後は、注意をこちらには寄越すことは全くなかった。
何の礼儀も職員さん達からは感じられなかった。

「絶対に転(コ)かすなよ。」

仲間内では何かとはしゃぐが、部外者に対しては無関心な有様の限りだった。

車が回り続ける限りは大人しくしている。
動きが止まると途端に『モゾモゾ』身動きをされだしていた....。



Re: 介護なるものに思うこと。

まだまだ導入部ではあるが、もう個人的な結論を述べちゃいます。

核家族化を通り越し、単独世帯化の増大が見通される現在、
国が介護に関わることは避けられない。
民営化してはいけない領域である。

問題は「如何に?」である:

現行のものは、細かく、サービスも多岐にわたる。肥大化しているのでワケワカメ。
「コストでかいやないけー」と給付を絞れば、業者と利用者が共倒れになるだけ。
抜本的に作り替えなければいけない...。


保険での運用は撤廃すべき。真っ当に「税金」として徴収し、経費負担を「個別に深く検討する」へと切り替える。手間かかるとか合理的でないの言葉は聞かない。
個別事情をもっと勘案しなければならない。

余分と思われるサービスが含まれてしまっているので、整理が必要。限度額なる予算と選択肢が過剰にあるから、みんな目一杯使ってしまうのだ。サービスとして考えられるものを一々細かに区分けするのが仕事ではあるまいて。じゃあ利用者、家族がどうやって判断するのか?。あくまで常識論でいいと思う...。〈略〉

前提として「底上げして健常者と同じ生活をさせる」は、ただの絵空事であることを
認めよう。健常者の時以上の待遇補助を行っているのが実情だ。
下手に勘違いさせること自体が罪な話しでしかない。
はっきり言おう。デイサービスはいらない。入浴と運動は、現実的な自宅でしてもらう。
「皆との語らい」は、これまでの人間関係の内だけに留めてもらう。本来は町内会の出番でしょう?。
生活労働の意義をもう一回しっかり見直す。配膳、皿洗、拭き仕事でさえ十分筋力保持に貢献する。
又、移動における事故は絶対に無くならない。ドライバーの資質の問題だけではないのだから...。

介護の主体はやはり家族だ。このことは徹底しなければならない。絶対に、他人任せにはさせない。
させる場合は、[一筆]は絶対にとっておかなければならない...。CMは公務員化する。
そして、CMは、国と利用者の両者の架け橋として、常識論でもって、シビアに家族と対話できなくてはいけない。国と利用者(その家族)との間で、収支のバランサーとしての役目をもたせる。現在は完全に利用者より。その結果は、利用者へおもねるスタンスに傾きやすく、限度額目一杯使うことに意識が向いている。(お客様は神様ですってかー)。
本当に「いること」と「いらぬこと」が判断でき、場合によっては、緊急/特例給付も裁可できる権限を持たせる。かなり人間できていないと、この判断はできない。
ほんとーにこれ少ない...。


介護職員は(準)公務員化する。多分これはカウントダウンに入っていると思う。
経験年数と所属事業所からの推薦をもって採用とする。追加の試験も含められてくるだろうが...。
これを逃げるようならば、次の条件において、外国人の登用を大規模でするしかない(*1)。


訪問介護の職員は「カメラ」と「マイク」付きの〈メガネ〉をかけるを義務付ける。
家屋への「イン」から「アウト」までを画像と音声で記録する(Dレコーダーみたいなもの)。
第三者の介入も可能としておく。遠隔で介護の中身を指導/確認ができるようにする。

これは各家の玄関に設置されて然るべきもの。ハードはもう揃っている。基本これなくして、家に赤の他人を侵入させるのは「マズイ」。現場では、めんどくさい話は尽きない。外国人を訪問介護においても登用する、この決断の前には必須。強力な制御力が発揮されるのは間違いない。現在は施設においてのみの登用に制限されている。

ただし、施設にカメラを入れるのは賛成しない。だって...「サボれんだろがー!」。
利用者のみならず、職員間の相互監視によるストレスもキツイので、ここは大目にみてあげるw。
あかんわ...夜間だけは「オン」にしとかなあかん。著しく職員の減る夜間だけは...。


ネットの利用。エリアごとに介護が必要な人間についての情報を一般公開する。*要点だけでいい。
目的は、組織に属さずに、フリーランスのヘルパーが訪問介護の仕事を探せるようにする為に。
居住地に近く、仕事がまとめられるならありがたい話しなのだ。移動時間は無駄でしかない。
経験値の高い、プロフェッショナル向きに。
*もし、これがあんだったら、ボクは(ボランティア感覚で)喜んでやってあげる。


以上

悪いが議論の余地はありません。確信犯です。問題点を指摘するなら山ほど出てくるのは承知です。
自分一人でで思っているのも何なので公表してみました。

「コレシカナイ!」(誰?)

『独断専行は我の専売特許である』『独善的なるは親譲りでア〜ル。』(崇)。

「公務員化」なる言葉は、金儲けに走らない、倫理において行動するへ、の意味です。


追記:

最後に所属したとこの親会社は保険屋さんだった。上のアイデアを提案してみたのですが、現場の若い責任者は聞く耳一切ありませんでした。システムも自社開発で、資金力もあり、政財界との繋がりもあったのですが…。みんなめんどくさいことは、お嫌なのだ。お上の言ってくることだけに唯、黙って従っとけばいいが慣例。

理想は三世帯同居(大家族)ですね。でも、もうこれはもう社会情勢が許してくれないかも?。
お出来になる方は、是非にそうされることをお勧めします。
やっぱ家族が一番。身内が一番。住み慣れた実家が一番。

*1)実は禁じ手。身分差別の名残か、密かに根ずいている文化傾向が日本にはある。これが、表のコードにて、最強化、再構成されることを恐れる。マンガじみたものになる。夢もて来日し、屈辱に圧倒されて絶望へ...なんてことが頻発するかも。なんでもそうだが、[逆戻り]には大きな抵抗が働き、致命的な障害が発生してしまう。責任は誰がとるねん?。」離婚が良い例。

次回は本質論。
ある意味で、全てにおいて『恐怖』が支配している。
これが為に、介護の現場は疲弊せざるを得ないのだ。大した労働でもないにも関わらず...。
ヒントを与えるなら、ゾンビの裏、それと地続き、とでも言うべき恐怖です。
考えてみといて下さい。真実に怖いのは、お上(厚生省)ではありません。


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