2.  Restart  求人検索。

文字数 1,859文字

生はどうしても「夢うつつ」で「あやふや」なものにしかなんない。
家の中がいつの間にか空っぽになってしまってるではないか!。
茫漠とした欠損の思いに染め上げられる…。

資格が取れたなら次は働き口!。
就業は専課終了の翌月とすべくハロワで求人探し。
近所にハロワ(分室)があるのはありがたかった。
慢性的に気力が萎え果てていたから。
歩いてほんのすこしの距離だ。
これなら今の自分でも何とか頑張れる…。

土曜の朝から求人検索。
すぐに「コレしかないな…」と思われるものが見つかった。
自宅からたったの七分のところ。*(原付)
最初に小山越えて、あとは一直線に下るだけ。
えらい近場だ。
なんとか場所の検討はつく。
山向こうの別界隈…。

こういうのはサインになる。
自分向けに「分かりやすく」できている。
業界知識もない素人なので下手な考えはいらない。

プリントアウトした求人票をもって窓口へと即座に向かう。
紹介担当の方に、この事業所へ電話をしてもらう。
その日の夕方に面接のアポがとれた。
そのまま自宅に戻り履歴書を書いてた。

この事業所はボクを採用してくれた。
それも面接の当日、即座に!。
この業界では”すべからく” 出だし

は「いい感じ」で始まる。

ちょうどこの時分は、自分の四十八回目の誕生日の前月だった。
これからは人生をこの稼業で築いてゆかねばならないとは…。
人生における新たな節目の始まりが
斯くも惨めなものになるとは思ってもみなかった。
完全に仕事としてはミスマッチングに思われた。
節目を意識したせいか余計に落胆と絶望が募ってしまう。
でもこれが定められた道なのだ…。

〈リフレイン〉

なにか現実感がない。
実感が持てない。
悪い夢の中にいるとしか思えない。

朦朧とした意識の中、生存は続いてゆく。
悲しみを挟む余地すらない。
それは薄っすらと色を刺すまで。

絶望している場合ではない。
収入は途絶えてしまっているではないか!。
気を張って、これからひたすら奮闘するのが自分の使命だ。
家族の為に。
空っぽの家の中、責任感だけがハッキリと意識されていた。

プライベートでは、祈りと惚けそして眠りだけの毎日。
これはほんと~に長く続くのだ。
なんの救済たる進展もなく。
悪くなる一方で。
六年あまり…。


〈暗転〉


めちゃ近い。
近所すぎる。
何か、不自然な感があった。
近すぎるってのも余り良くない。
生活感で、分離が難しくなるから。

職場はできるだけ通うに近い所で。
自宅からあまり遠くない所で。
これは自分の拘りである。
絶対そうであってくれないと「嫌だ」の世界。
この我意を天は何故か認めてくださってた。
以降6年間勤め先は全て、原付で片道30分以内の所ばかりである。

まずは、始まりは、(とりあえず)、芳しく始まる…。


〈続〉



追記:

しかし話が進まんね…。

ごめんなさい。

話者はよっぽど気が進まないんでしょ。
無理してオモロ話に脚色してみたら内部バランス崩れてしまった。
そんで時をおいての再挑戦を始めてみればこんな内容しか書けませんでした。

読んでくださっている皆様にお詫び申し上げます。

次回からちゃんと内容のあるものにします。

それと、色々と空中分解してしまっている先行するものも書き直しいたします。

いつか…。



補記:

”未知なるもの”の味わいとして状況は整えられている。
これまでの分別/常識では絶対に対処はできない。
信仰に頼るるしか術はなくなる。

なにかを理解する。
もしくは世界観を(また)大きく変容させる。
その為の工程なのだろう…。

振り返れば父の退場が実質的なスタートだったのかな?。
いや〈鎧戸〉が降り切った”あの瞬間”が現実の始まりだったのではないか。
いつの時からか、世界は突如別の/噛み合わぬ/不確かなる現れ方をするようになってしまう。
まったく見知らぬ/馴染まない[主]の腕の内に在りてのみの世界…。

アメリカから帰ってきて分かったことがある。
自分にとって「時は止まってしまった」のだ。
時間の進みは、もうなんの意味ももたなくなってしまった。
心から求めるものも、基本なくなってしまった。
絶対解が手に入ってしまったからなのだろうと思う。
少し矛盾があるが、これは本当なのだ…。

基本、もう自分は何も変わらない。

習慣としての関心、欲しいは残る。
だが本質はだ。



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