理子の闘い
文字数 431文字
檜皮さんと樫井さんの関係がただならぬことになっているのは何となく感じていました。
私が立ち入ることもできないまま、神楽の当日を迎えてしまったことは、本当に申し訳なく思っています。何かできたなら、いえ、何かしていたなら、こんなことにはならなかったかもしれません。
そうなれば、ますます私の入り込む余地はありません。
しかし、私の身体だけでなく、檜皮さんの身体に火が付いたとき、もう放っておくことはできませんでした。