意外な年の差と納得のコンプレックス
文字数 396文字
豹真は面倒くさそうに顔をしかめましたが、思いのほか、丁寧に説明してくれました。
日御子神社は、この四十万町辺りの土地神だ。もともとは、農作物の実りをつかさどる太陽神だったらしい。
ここで練習してる春の神楽はな、その神様を山から里に迎えるものなんだ。
さっきの祝詞は男女の掛け合いになってる。10代後半の若い男女2人が、毎年、交代で任されるのさ。
失礼ですが、高校生には見えませんでした。ぎりぎり15歳ということになりますよね。
てっきり、同い年かと思って聞いたら、物凄い形相で睨まれました。
それなら祝詞の条件に合っています。
だからどうだというわけではないのですが、僕が何とも言わないうちに、不機嫌そうな答えが返ってきました。