僕の戦い
文字数 458文字
豹真が何をするつもりだろうと、僕のやることは前の日と変わりません。ただ、違うのは、できないのではなく、やらないということです。
町内会長さんが再びダメを出しましたが、僕はアクセントを変えたり、言葉を変えたりしてごまかしをやめませんでした。
大人たちは渋い顔をしましたが、町内会長さんがなだめてくれました。
それでもとうとう、一人が怒りだして町内会長さんと喧嘩を始めたのは、練習を繰り返すたびに堂々と間違いをやらかす僕の横着さに我慢が出来なくなったからでしょう。
その怒りの矛先が僕に向かうのも当然です。
怒鳴られても、もう怖くありませんでした。大げさなぐらいに頭を下げてみせましたが、そんなことで許してもらえないのは想定内です。