２８話：クロスピア脱獄！シャウトシグマ捜索開始！！（後編）
文字数 3,813文字
シチェール高原にて意識不明状態のクロスを見つけるシドルフ、そして
グレイザー、ディゼールの二人がライオットと対峙していると思いきや
妹であるユズキを助ける為に共闘する事に。そんな中、クロスピアから
遂に脱獄するレサリア達。無事に脱獄は成功し、ユメのスキルにより
２階にある資料室へ辿り着く。そこにいたのは、ブリジス達から逃げてきたライトとオルーム…。
父さん、生きてるんですか！？
でも、確かグレイザーという奴に聞いたけど目の前で…。
君達、裏口から出る際開けっ放しで逃げたんじゃない！？
開けっ放しで逃げた感じがします…。あっ、まさか！？
そうだ！ その隙をついて我がクロスピアの職員がリオルドさんを助けたのですよ…。
君達にも紹介したいけど、まずはシャウトシグマを探さないといけませんね。
ここからはライトさん、オルームさんも一緒にお願いできますね？
クロスピアの別の職員に助け出されていて、無事に何処かで匿われている様子。
実際に目の当たりにしてはないが、グレイザーとディゼールの口から聞いた時は驚きを隠せなかったが
こうやって安心できる人から聞くと納得できると感じている。
ここは大部屋。ドロアとネルフ、オルガが捕まっている…。
エバスがニヤリを薄気味悪い笑いをしながらブリジスとキルディーの二人が
逃げ出した彼等を連れて来るのを待ちながらミント、ミフィール、ユズキの３人と話をしている…。
こんな事やったって、無駄だぞ…。
ミントの父さんなんだろ！？ お願いだから説得してよ！！
父さんは何かの計画が終わるまで解放しちゃダメだって…
もー、父さんっ！ お願いだよー。
貴方、兄であるアルクを亡くしたばっかりだそうだな…。
私も一緒ですよ…、兄を思う大好きな気持ち…。
だから私の事でも忠実に支配できるように躾をしたのだ…。ミフィールもまた然り…。
父上なら、何で姉妹の事をちゃんと聞かないのよん！？
それが家族の在り方って言う物よん。
あそこに見える窓から落ちて、さっきのような血まみれの遺体になるだけだぞ…
さぞかし眺めは良いんでしょうね…。ドロア、どうなんだ？
貴方達は私の素晴らしい計画が終わるまで指を銜えて見ていればいい…。
ここは上空、逃げ場のない監獄のようなモノ。
ほんの数分で見つかる筈なんですけどね…
上空にあり、決して逃げ場などないと自信持って言えるエバスは逃げ出した二人を
なかなか見つけられないブリジスとキルディーに対して、少し腹を立てていた。そんな中
大部屋にある大きなモニターにボス「エディール」が映し出される…
だが、その計画を阻止しようと来ましたよ…、貴方がこの前言っていた方達が…。
そんな事は予想していました…
あれ、心覚えのない人が捕まっていますけど、その方は誰ですか？
リオルドの協力者みたいなもんだ…。エディール様…
彼は自滅したんですよね…。 何故そんな方がここにいるのです？
リオルドさんの一人息子、ライトさんいますか！？
少しお話がしたいんですけど…、あれ？ 居ませんね…。彼は何処にいるんでしょうか？
何かに察したのかここに着いて早々逃げ出した…
今ブリジスさんとキルディーさんに捜索に回って貰っている…。
ただ、一つだけ言って置きますよ。計画を必ず成功させるように。もし失敗などしたら…
分かった。その時は私自身、貴方の闇に墜ちさせて頂く…！！
エバス、そしてエディールの会話は周りを緊迫にさせる…
＊＊＊＊
そしてここは２Ｆ資料室。
話し合った結果、次の目的地こそシャウトシグマがある３Ｆの研究室。
だが、この資料室からだと少し離れていてユメのスキル「透明」の
効能時間である５分で間に合うかレサリアは心配視している…。
さっきの階段ではなく、ここから離れたもう１つの階段から上がらないと行けない…
だから５分で着けるかどうか微妙なんだ…。
もうそろそろここに居る事を勘付かれている可能性も低くはない。
ここに来るのも時間の問題だ…。君達…、足は速いか？ これは一か八かの賭けだ…！
俺達なら大丈夫だ！ 先導してくれるなら
５分以内で研究室に辿り着けばいいんだろ？ 大丈夫だ…。
今まで様々な修羅場を潜り抜けてきた。それ位、容易い！！
絶対にはぐれないで下さい…。
ただ５分以内で辿り着くのはほぼ難しい為、急ぎ足で物凄い形相をしながら向かい始める。
その時、ブリジスとキルディーが通路で何かの話をしているのを見掛けるが
立ち止まる時間などない為、とりあえずスルーして急いで３階へ向かう。
星にするのは止めろって言うから抑えてるんだけどなー。
駄目ですよ。星にするのだけは止めて下さい。まだゼシアさん達にはバレていません…。
バレているのはライト、オルームの二人とエバス様に捕まっているあの御方達です。
ブリジスさん…、気付いたよな！？
僕が気付かないと思ったのか…。僕のスキルは星、どんなモノでも見据える力もある…。
キルディー、捕まえに行くぞ！！！
場所は変わり、ここはシチェール大草原。
意識不明状態で倒れていたクロスを助けたシドルフと話をしていた。
だから袈裟を被ってまで素顔を隠していたのか。彼に近付き、取り戻す為に…！
スキルを譲渡する力だけじゃなく、奪取する力もあるという訳か。
要するに禁忌か…、恐ろしい奴だな。
だが、何とか必死でここまで逃げてきた…。間一髪だった…。
ヴィルゼートって言う人を捕まえてました…！！
何で同じ幹部なのに捕まえる必要があるのだ…？
ブルにはまだ裏の顔があるのか…！？
ここは空中要塞「クロスピア」３階研究室。
どうやら急ぎ足で向かい間一髪、ちょうど５分で辿り着いたせいで
息が荒くなっているゼシア達。シャウトシグマはもう目の前、オートロックが掛かっているロッカー的な
所に隠している為、レサリアだけがロックを外す番号を知っている。
な、何とか間に合ったよっ。
何で剣の収め所が常に研究所なのかツッコミをいれたいが
今はそのシャウトシグマを俺は見てみたい…。
レサリアさん、ロックを外して貰えませんか？
ロッカーのオートロックを開け始めながら娘の事を話すレサリア。
私に何かあった時の為に、守り抜いて欲しいと言い伝えているんですよ…。
多分、幹部の方と一緒にいる理由は何かでその事を知ったと捉えていいでしょう。
ここにあるのは私と娘以外誰も知りません…。
これがシャウトシグ…
そしてゼシア達！ まさか脱獄したなんて驚きだ！！
それに、レサリアさんまで…。ブリジスさん、見つけました…！！！
不気味な笑いが研究所に響く中、ブリジスは自分のスキル「星」で
レサリア、そしてゼシア達が捕らえられてしまう。
