リリカルラビットの冒険譚

動き出す幹部!ビアンラボでの邂逅!!(前編)

エピソードの総文字数=2,563文字

あれから五日後の出来事、時間帯で言うと夜。


ここはヒルハイドタワー。

地下にある収容施設。ネルフという男性が閉じ込められている中、

大きな騒ぎを立てながら、もう一人の男性が監禁されてしまう。

ちっ、汚ねえ部屋だな…。

もっと丁重に扱えよ、こう見えてもビアンラボの優秀なスタッフなんだぜ、俺!

黙って、早く中に入れ!

指示に従え!さもなければビアンラボを襲撃する…。

そうされて一番困るのは、お前じゃないのか…だよなぁ…クロス!

指示に従えばいいんだろ? ったく…。

飯ぐらいは出してくれるんだろ? いっぱい食ってやるから覚悟しとけ!!

コツコツと足音を立てて、クロスが閉じ込められている収容部屋に近付いてくる幹部、名はグレイザー。

ヴィルゼート、会議の時間だ…。

おい、クロス。端的に済ます。一回しか言わんぞ…。

リオルドという男性を知ってるか?
(えっ、リオルドって確か…。あっ、ダメだ。心を読まれてしまう!!)
いえ、知りません…。

そうか…。

ああ、そうだ。一つだけ言って置くぞ。

いつかバレる嘘をつくのだけは止めろよ…。

ヴィルゼート、行くぞ…!

分かりました、グレイザー様…。

後1時間後に食事の時間だ。お前の為にたらふく用意してやろうじゃないか。喜びな!!

ふん…。

クロスの収容部屋を後にして、会議する場所に向かう途中…

グレイザーがニヤリと笑いながらクロスについて語り出す。

あいつ、一瞬顔をしかめた。

やはりボスの言う通り、クロスはリオルドの事を知っている…!

見え透いた嘘付きやがって…!枯渇でアルクのように!!!
会話に横入りして来るエディール、どうやらグレイザーとヴィルゼートの二人を探していた様子。

こんな場所で何をしているんですか?

早く会議に来て下さい…。それとリオルドの一件は大丈夫ですよ…。

新たな幹部が動いているからな…。

すみません、エディール様…。

貴方のためにご尽力させて頂く…!ほらヴィルゼートも、何とか言え!!!

申し訳ございません…。

必ずや、クロスから聞き出し、それとリリカルラビットの捕獲を成功させて見せます。

その為の会議ですよ…、二人共。

さあ、向かいますよ…。

一体、幹部は会議でどんな議題を挙げてくるのか気になる中…


ここはビアンラボ。

クロスが戻って来なくて同じスタッフのユズキちゃんが困っている。

うわーん。

クロスおにいちゃーん、早く戻って来てよー。寂しいよう…。

大好きなアップルパイ作ってきたのにー!冷めちゃうよー。

ほら、泣かないでよ…ユズキちゃん!!

彼、強いから必ず帰ってくるって信じないと…。

彼のスキル「膨張」のお陰で

前回クロスウッドを襲撃した狩猟団を退治したの覚えてるでしょ?

彼は強いんだって…。

ほら、彼の為に持ってきたアップルパイ冷めちゃうからさ、

俺が食べてやるよ…!!冷めると美味しくなくなるよ…。

もー。これはクロスおにいちゃんの為に作ってきたんですよー!!
冷めたら温めればいいんですっ!!

あ、ここに置きますけど、勝手に食べないで下さいねー。

私だって"スキル"使えるんですからねっ!!

その時、無事に逃げ切れたかな?と思ったスティードは

三叉路に来てみたがルドスの姿はない。

周辺や違う場所を五日間探しても何処にもいない為、仕方なくビアンラボに戻って来た。

………。

もしかしたら所内に戻ってきているのでは!と思い捜索するが

どのフロアを見ても見当たらない…。

おーい、ユズキいるか!?

あっ、スティードさん!おかえりなさい!!

五日間も留守にして済まなかったな…。
マイティーダークの一件で所内が慌ただしい中、クロスが幹部のうちの一人に連行された事…

そして、証言してくれそうなルドス達もまだ到着していない事、色んな事が

一斉に彼等の耳に入って来るが、スティードが一番気にしているのは…

その様子だと、まだルドスと彼等は来ていないようだな…。一体何処に行ったのだ!?

クロスおにいちゃんもルドスくんも何処に行っちゃったのかなー。

また遊んでほしいのにっ!!もちろん仕事もするもん!!

(ユズキ…済まない。クロスは…!)
会話を遮るようにスタッフの人がスティードに話し掛けてくる。

あっ、スティードさん。

そういえば貴方に会いたいと言う方がお見えになっています。

今すぐ会議室に向かってください!

会議室ですね、分かりました。

ユズキも一緒に来てくれないか?

もちろんです!

――会議室。


椅子に座っている男性二人、女性一人、そしてリリカルラビットの姿が…。

ん?まさかと思ったスティードは急いで確認しようと会議室に設置されているパソコンで認証し始める。

遅くなって申し訳ございません…。

名はスティード。すみませんが、お名前を聞かせて貰ってもいいですか?

私ミントと言います!!宜しくお願いします。
俺の名はオルガ。宜しくです!

わいはユウマや!宜しゅうな!!!

ありがとうございます!!

(やはり神秘の海からの来訪者か…。ミントの姉はミフィール。

そしてオルガの兄は亡くなった…ん、何だこの反応? パソコン壊れたか?)

神秘の海からの来訪者(ミント・オルガ・ユウマ)を認証終えて

青い髪の色をしている男性に話し掛けようとすると、彼は振り向きスティードを向いて喋り始める。

ラストは僕だよねー!

スティード、久し振りっ!!僕の事覚えているよね?

ブリジス様、お久し振りです!

彼は突如として神秘の海"蒼彩の洞窟"に現れた謎過ぎる存在「ブリジス」。

スティードだけは彼を"様"呼びをする。

正体を知っているようだけど、自分の口から言えない理由があるに違いない…。


もう!"様"呼びなんてしなくていいのにっ!!

みんな平等なんだよ!敵も味方も関係ないんだからー。

残り二名の方は今日は一緒じゃないんですね!
あの二人は任務中だよー。ルドス達も一緒に行動して貰っているよ!!

えっ、そうだったんですか…!

だったらもっと早く言ってください!!こちらでも対処出来ましたよ…。

ちなみにどんな用事で今日はお越し下さったのですか?

あっ!!そうだった!!

とある2つの調査をして貰いたいんだよー。

それはどういった調査ですか?

① リオルドの居場所


そして…

② グレイザーという人物が持っているスキル「枯渇」の元所持者…

ブリジスが持ち掛けてきた調査…。

それはこれから起ころうとしている"とある一件"に関係しているなんて誰も知る由もない…。


後半へ続く。

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