07話:最終幕!新章はキルディーと共に…
文字数 3,536文字
*このお話は
木漏れ日の森小屋編の最終話「真実を掴め!新たなる旅立ち!!」
旋律の館編の最終話「セイラを助け出せ!最後を奏でる旋律!!」と
合わせて見るとなお一層楽しめます。
勢いよくビアンラボのスタッフが3Fラボに駆け付ける。
ルドスさん! 無事にブライドゼータを取り戻す事に成功したのですね!
おめでとうございます。
お前等、クロスを見ていないか?
このフロアの何処を探しても居ないんだ…!
申し訳ございません…。
ヴィルゼートというマイティ―ダーク(幹部)に連れ去られてしまったようです。
あっ、あの野郎…! よくもクロスを…!!
分かった、俺は奴を追いかける。
それとグラスとミフィールの取調べの方は任せたぞ!!
ユメ、俺に付いて来てくれないか!?
クロスの行先は大体予想が付く。多分ヒルハイドタワーだろう…。
それよりも先に皆と合流する必要がある。俺は皆を守らなくてはいけない…!
奴等「マイティ―ダーク」の魔の手から…。
少なからず、"木漏れ日の森""神秘の海""旋律の館"の3カ所には必ずいる筈…!
ここから近いのは、木漏れ日の森だな!!
じゃあ、皆を守りに向かいましょうっ、ルドスさん!!
ルドスは3Fラボに捕えられたユメを助けている間に、クロスがヴィルゼートに
連行されてしまった為、驚きを隠せないでいる様子。
だがクロスに頼まれた指名がある為まずはそれを最優先する。
(無事でいてくれよ、クロス…。必ず助けに行くから!!)
****
ここはグライド研究所を出て左に行った先にある沼地。
連行されたクロスがヴィルゼートの手により、何処かに連れて行かれている最中。
俺を何処へ連れて行く気だ?
お前が行きたいヒルハイドタワーとは別の方向だと思うが…。
うるせえ、黙ってろ!!
負けた奴に何も言う資格など……ない!!!
****
ここはビアンラボ。
大陸「クロスウッド」で現在進行形の出来事や、環境のチェックを行っている為、
常に研究所内は慌ただしい。それにこれからグラス・ミフィールの取調べも行われる、
クロスの連行の一件、マイティ―ダークの一件のせいでてんてこ舞いの様子。
うわーん…。今日仕事お休みだったのに呼び出されちゃったよー。
家でスイーツでも作ろうと思ったのにー。
仕方ないよ、ユズキちゃん!
ほら、今例の件で忙しいのはユズキちゃんだって知ってるでしょ?
【ユズキ】
もうー!! まいてぃーだーくって大嫌いっ!!
だって…クロスくんも連行されたんでしょ?
そう…みたいだね!
自分もクロスさんが連行されたのは正直びっくりしたよ!!
さぁ、ユズキちゃん、一緒に仕事やろう!!
もしかしたら早く帰れるかもよ…!
そうですね。私もこのビアンラボのスタッフですので、きちんと仕事しますよー。
えいえいおー!!
彼女もまたビアンラボのスタッフ、名前は「ユズキ」。
この研究所内で唯一妹系。可愛い口調、そしてマスコットみたいな存在な為、所内のスタッフは
全員口をそろえて「可愛い!」と言ってしまう。
****
そしてグライド研究所を後にしてまず木漏れ日の森に向かおうとしているルドスとユメ。
しかしながら、木漏れ日の森が今幹部のグレイザーの手によって死の森になっている事は知る由もない。
ルドスさん、そういえば皆を守るって言っていましたけど
名前とか全員分把握しているのですか?
もちろん。俺もとりあえずビアンラボのスタッフだからな!
木漏れ日の森にはティム・ティーネ、そしてリリカルラビットは"アルム"だ。
アルムさん…って言うんですね、
木漏れ日の森にいる私と同じウサギさんっ! 気になります!!
木漏れ日の森付近のひまわり畑に辿り着いた二人が目にした光景…、
それは植物が枯れ果てている姿。死の森…。ここにいる事を悟られない様にこっそりと話す。
えっ、植物枯れ果てている…。樹木もそして、あの花確か名前は…
あ、そうだ。ビリジロードだった!!
確かあの花、あそこでも見たけど…。
酷すぎます…。植物が枯れているなんて見たくないです…。
ん? 何だろう、アレ。剥製って言うんですか?
何か人間が枯れているのが見えます…。
ユメが見つけた人間の姿をしている剥製っぽい物…。それは
見るに堪えないグレイザーのスキル「枯渇」を喰らったアルクの姿。
あ、あいつ…!
グレイザーの協力者、名はアルク…! という事はここにもしかして…
その時、樹木が倒れる轟音と地響きが鳴り、少し離れた場所から
グレイザーとルドスが知らない謎の男性、そしてルドスと同じビアンラボの…
スティード!! まさかここにいるなんて…。
それに二人掛かりなんて卑怯だぞ!!
おい、ユメ!!
俺の元から一歩たりとも離れるなよ!!
同じビアンラボの職員であるスティードを助けに、大きな声で「スライドウェーブ!」と言い
波状の斬撃がグレイザーに入る。それと同時に謎の人物も斬撃の風圧で彼も飛ばされるが
二人は幹部。ちょっと掠ったぐらいで平気そうな顔をしている。
ご苦労様。無事にブライドゼータが戻ったみたいだな、ルドス…。
痛くない…痛くない…。
ブライドゼータ…。ヴィルゼートの猛攻を振り切って来たとはさすがだな…。
ふん。俺は二人を相手にしている程暇じゃない!!
ティム、ティーネ、そしてリリカルラビットのアルム。お前達を助けに来た!!!
グレイザー、お前の相手は俺だろ?
でも今は無理だ! いずれ戦う日が来るだろう…。
その日まで待ってやるから修行しときな!!
その時、謎の男性がルドスが連れているリリカルラビットを見つけてしまい、無理に強奪
しようと攻撃を仕掛けてくるが、スティードのスキル「鎖」によって何とか阻止する。
だけどこのままここにいても全員戦闘不能になる事は分かり切っている為
今は自分の使命に集中する事に。
ティム・ティーネ、そしてアルム。
俺に付いて来てくれ!! 名はルドス…、スティードと同じビアンラボの職員だ。
ほう。こんな時でもきちんと自己紹介してくれるなんてさすがだな!
さあ、行くぞ!! スティード、後は頼むぞ!!
ルドスはいち早く皆を守りたい! という気持ちが滲み出していて
ティム・ティーネ、そしてアルムを助け出し、死の森を抜けだした。スティードも
自分の事よりまずは使命に集中する事を願っている様子。
****
右に行くと"ビアンラボ"、左に行くと"旋律の館"に行ける三叉路の真ん中で
二人の女性、二人の男性、リリカルラビットを見つけるルドス。
"まさか…"と思い、躊躇いもなく話し掛ける。
えっと…君達は旋律の館から来たんだよな!
ビアンラボのシステムは凄いな! 全員の顔が一致している。それに…
見慣れた顔、セイラの姿を発見するルドス。
そう、セイラはスパイ活動をする為、所長とスティードが策を練り
まずはヒルハイドタワーで幹部「マイティ―ダーク」の協力者、
グライド研究所の研究者という二重スパイを行っていた。
ふう。何とかディゼールの猛攻を振り切る事に成功しました…。
まあ、手は負傷しましたけど、何とか生き延びているのでまずは一安心ですわ。
まあ、手の負傷はビアンラボに戻って、医療班にでも治療して貰う事だな…。
これからが大変だぞ、セイラ。
その為には、今後どうするべきかを考える必要があるからな…!
まずはビアンラボへこいつ等を連れて行かなければならない!!
お前等、ここで長話したらいつ幹部にバレるか分からない…。
とりあえず、ビアンラボへ向かうぞ!!
皆も一緒に来てほしい…。
ここから新章に繋がる"ちょっとした絡繰り"。
無事にルドスは木漏れ日の森小屋チーム(ティム・ティーネ・アルム)
旋律の館チーム(ナギ・ヒョード・ティアラ・アル)と合流して、まずは安全な場所を
捕獲する為にビアンラボへ向かおうとするが…、そこに突然現れた謎の青年。
【キルディー】
やあ、通りすがりの人達さん…。
おいら、キルディーって言うんだ。宜しくね!!
ビアンラボに行く前に、ちょっとおいら達の頼み聞いてくれない?
な、何だ…お前!!
敵か味方か? 敵なら斬るぞ!!!
安心しろ、敵ではない…。
お前が持っているブライドゼータ、と対を成す古の剣を見つけ出して欲しい。名前は…
"シャウトシグマ"…。
リリカルラビットを救うカギとなる!!
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