06話:隠し部屋到着!旋律の館の真実!!
文字数 2,960文字
さてと…移動しますよ。
ここでの長話は"無駄"です…
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ここは1F通路の手前部屋…。
ヒョードが壊したノブが嵌っていた扉の前にやって来たアル達…。
そして、さっきから薄気味悪い笑いばかりしているディゼール…。
どうやら彼にはこの扉を開ける術があるようだ。
でも、ノブがないから入れないよー。
ディゼールさんと言いましたね。どうやって入るんですか?
ディゼールは手を扉の前に翳し、物凄いパワーを放ち
この先の部屋に通じる扉をぶち壊す。これが彼のスキル「破壊」。
(これが、ディゼールさんのスキル…破壊。
グレイザー様の枯渇も怖いけど、怒らせたら怖い幹部No.2…。恐るべし…。)
(扉を壊すなんて…。この方は一体何を考えているのでしょうか…?)
あ、あの…そういえばディゼールさんは
何でセイラさんの監視をしているのですか…?
訳は後で話します…。まずは用事を済ませる事が最優先です。
そういえばアルの探し物もここにあるんですよね?
ここ以外の部屋を探しても見当たりませんでした…。
多分この部屋以外考えられません…。
ディゼールさん…
それと私はこの館に流れている旋律の謎も解き明かしたいと思っています。
その答えもこの先に…と私は思っています、ディゼールさん…!
扉を物凄いパワーで壊すディゼールを見たナギ・ヒョード・ティアラは
改めて彼がヤバい奴だと確信するが、さっき執務室でセイラを怒っている光景を
見てしまったせいか、ちょっと怖がっている様子。
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――寝室。
この館の使用人が使っていたと思われる部屋。
他の部屋と違って、明かりが付かなくちょっと散らかっている様子。
汚いですわ…。
ちゃんと掃除してくれないと困りますね…。
スイッチ入れても明かり付かないんですね…。他の部屋とは違って…!
暗いから何処に何があるか分かりません…!
この部屋の何処かに手がかりがあるはずです!
寝室を探して15分。
色々探したけど、やっぱりこの部屋は明かりが付かない事だけで
後は他の部屋と変わらない!と、一同「ないよ…。」と
首を横に振ろうとした瞬間、ティアラが何かに気付く…。
あっ、確かこの部屋に繋がっていたパイプですよね…。
あれ? この部屋に繋がっているパイプだけ
暖炉の方に伸びていますね…。ど、どういう事なんだろう?
なるほど…。分かりました!
あのパイプは私達が目指している
隠し部屋に繋がっていると思われますね。私の推測では…
もしかしてあの暖炉に火を灯せば、隠し部屋が現れる寸法か…。
なかなか現代的な仕掛けだな…。
でも、どうやって暖炉に火を灯すんですか?
何処の部屋にも火を付けられるようなものはありませんでしたよね…。
食堂の中に厨房ありましたけど、
さすがにあそこから火を借りるのはちょっと至難の業ですね…。
「火を借りる」この世界ではなかなか一筋縄ではいかない。
そう、唯一この行為を出来るのは…何とアルが持っているスキルだとはまだ誰も知る由ない…。
いや、持っているんじゃなくて、火を出せるんですよー。
なんか不思議な感じなんです…。
アルさん…、それはこの世界で
"スキル"と言うのよ。
貴方の他に私の調べでは、リリカルラビットは後3匹います…
リリカルラビット
"アル"のスキルは
「着火」。
暖炉の中にある薪に火を付けると、
彼等がいる寝室とこの館全体が揺れ出し、地下に行く階段が現れた。
(なるほど…。アルのスキルは"着火"。ボスの言う通りでしたね…)
(これで研究対象4匹の詳細が手に入りました…
動き出す時が来たのですね…。)
埃っぽくて、私は苦手ですわ…。でも、パイプの秘密は気になりますね…。
良いじゃん!
俺暗い所もそうだけど、薄気味悪い場所好きだぜ!!
この先に私の探し物があるんですねっ!
ちょっと怖いけど、ナギさんがいるから安心です! 頼ってもいいですか?
今にも壊れそうな地下に続く階段を降りるナギ達。
そこで彼らが見たのはこの館のあちらこちらで見かけたパイプの元となる音響装置があった。
そしてその近くに輝いている勾玉のような物を見つけて、アルが強く反応示し始める…。
あっ、あった…。これです!
これが私の探し物ですよー。皆さん見つけてくれてありがとうございます!!
それにしても、この勾玉のような物は一体何なのですか?
ヒョード、拙者が説明させて頂きます…。
アルさんは昔の記憶が全くないようです…。
えっ、そうなんですか…。
ナギさんも帰り方が分からなくて、アルさんも記憶が無いなんて…可哀想です…。
ん? ヒョードさん…。
ナギさんの帰り方が分からない…と言うのはどういう事ですか?
拙者はこの世界の人間ではない…。
"現実世界"からやって来たと言えばいいのでしょうか?
"現実世界"…。
この世界よりもっと高度に発展した世界。と聞かされておりますよ…。
でも、どのようにこの世界にやって来たのですか?
それが…分からないのだ…。
気付いたらこの世界にいた。のが今の拙者に言える事…。
(…………。現実世界の事は詳しく知りません。
やはりボスの元に連れていくしかないようですね…。)
ディゼールはナギの正体を突き止めようとするが、ナギ自身も帰り方が
分からない為、他の言葉が思い付かない様子。
その時、セイラとティアラが音響装置付近を調べていたせいかとある事が判明したようだ…。
ディゼールさん、この館にこのような旋律が流れているか分かりました…。
ここに元々住んでいたのは音楽家だそうで、
毎日音楽を楽しんでいた一家だったそうです。
この家を発つ時も、この家で過ごした思い出を音楽としてずっと色褪せないようにと
これからこの場所を訪れる人も「音楽は素晴らしい」と思えるように
ずっと音楽を流していたようです。
それにここは隠し部屋ではなく、元々は仕事場だったみたいです…。
音響の調節は色々と環境を整わないといけなかったみたいで、やむを得なく
このような形で、音響を調節する部屋になったようですわ。このパイプを通して
様々な旋律を部屋に行き渡るように流しているとこの日記に書いてありました。
そういう事だったんですね…
セイラさん、貴方に任務を与えます。
ナギさんとリリカルラビットのアル、極め付けにあの勾玉を私に渡してくれませんか?
ちょ、ちょっと…! 貴方には渡しませんよ!!
ようやく見つけたんです…。
貴方達には言いますけど、セイラを監視している理由は俺達幹部の協力者…だからです。
常に監視してないと何仕出かすか分からないんですよ…。
それを知った上で私に逆らおうとするなら…
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